2018/09/21
「行くぜ、すみりん! 木繊維入り透水性コンクリート」

住友林業緑化の土間コン博士伊藤さんには長年にわたり透水性コンクリート舗装普及に寄り添っていただいてきた。そして、そのすみりんの真骨頂「木」と僕らのコンクリートが融合!住友林業の研究施設で試験施工された木繊維入り透水性コンクリートの紹介。
https://www.nr-mix.co.jp/dry_tech/blog/post_461.html
土間コン博士に寄り添いできた木繊維入り透水性コンクリート
※住友林業研究施設内に試験施工された木繊維入り透水性コンクリート
※左手トップコート塗布、右手ナチュラル
※2種類の粒径(サイズ)で試験施工。写真は小径(1505)、標準は2005と呼ばれる骨材最大寸法20mm
※仕上がりの様子
木繊維入り透水性コンクリートの今わかっている価値
ほんの戯れで始めたこの取り組み。
遊び心がなければきっとスタートしなかっただろう。
AIとかロボットとかひたすら合理性だけを追求する。
そんな場所ではきっとこの技術は生まれなかったはずだ。
爆笑、遊び心。
そんな雰囲気から自然に発生するアイディア。
「透水性コンクリートに気を入れたら面白いんじゃない?」
眉間にしわ寄せた人ばかりの場ではきっと「しかと」されるだろう。
意味ない。
断じられる。
合理性を求めろ。
生産性をとにかく上げろ。
効率効率効率効率効率・・・・。
生きてる意味ってなんだっけ?
そんな合理化ばかりを求める職場に飽いていつしか人は情緒を求めるようになる。
単純に笑える。
面白い。
くつろげる。
安心できる。
ほんわかできる。
一見効率から全く関係のないそんな抽象的な価値。
その中にものづくりの妙味があるはず。
共感できる人たちとともにものづくりをしているとそんな風に感じることがある。
「木繊維を入れると保水性が増す」
単なる偶然、結果論。
けど、事実は事実。
透水性コンクリートは湿式と言って半製品の状態で生コン工場から現場に届けられる。
普通の生コンと違って「ペーストがない」 ※厳密にいうと薄く骨材の周りだけに付着している。
だから、表面積が大きいため、乾燥した風の日など骨材周りのペーストが乾燥してしまって(ドライアウト)施工不良が起きることがある。
それを起こさないように種々雑多の取り組みがこれまでもなされてきた。
木繊維を入れる。
すると、保湿性が生まれ、ドライアウトしづらくなる。
さらに、サンプル数が少ないため明言できないが、
強度が上がる(当社比)。
コンクリートに木を入れると、
なんかよくなる。
某ゼネコン技術研究所で詳細の実験をおこなう予定。
・滑り抵抗性
・すり減り抵抗
・各種強度
・凍結融解
etc
さまざまな物性が今後明らかとなっていく。
僕のものづくり人生で身につまされて感じること。
理屈でものができあがった試しがない。
全ては先に完成形があり、
その後に理屈がついてくる。
なんでそうなったのか?
理屈は屁理屈とすら言える。
眉間にしわ寄せる屁理屈大会でなにか新しい物が生み出された経験を僕は一度としてしたことがない。
畢竟、楽しめ。
とにかく笑え。
ウケを狙え。
滑ってもいい。
場を作れ。
行くぜ、すみりん!全国の駐車場に木の入った透水性コンクリートが拡充する!
そんな、笑いの中から物事を作り出せる同志達との仕事が最高に楽しい。
生コンで、いいこと。
これからもさらに、こうした共感は人の暮らしをよりよいものにするはずだ。
宮本充也