2019/04/28
【注意】全てのコンクリートが超越できない【エフロレッセンス】という問題について

通常の土間コンクリートに比して確かに、色むらやひび割れといった問題は透水性コンクリートは超越したように思われる。最後の難関、エフロレッセンス。この現象は全てのコンクリート製品にとって課題だ。
全てのコンクリート製品にとっての難関エフロレッセンス
エフロレッセンスについてよく説明されているWEBサイトより引用。
コンクリート中の成分が水の移動によって表面に析出する現象。
エフロレッセンス。
白華(はっか)とも呼ばれる。
コンクリートは機能材。
強度や耐久性が売り物です。
これはサプライヤーの理屈。
購入者は強度や耐久性は勿論のこと、見た目を重視する。
見た目。
「見た目は売ってません」
これは、生コン屋さん100人いたら100人の答えだろう。
それがいつしか、見た目も重視されるようになった。
・ひびわれ
・色むら
・じゃんか
・ピンホール
・コールドジョイント(打継ぎ)
なんかは、その見た目を蝕む、ダメな見た目あるある。
透水性コンクリートを土間コンクリートとして供給した場合おおよそ解決してきた。
・ひびわれ
は、骨材の輪郭に沿ったヘアークラック0.2mm以下のひび割れであるため、見えない。
つまり、見た目上問題ない。
・色むら
も、ペーストがないため、発生しない。
だから、見た目問題がない。
ただし、最後の課題があった。
エフロレッセンスは透水性コンクリートだけではない全てのコンクリート製品における最後の難関。
水の移動で析出するコンクリートの成分が白く汚すブロック舗装(https://www.t-pc.co.jp/database/ より引用)。
こちらは粘土質の地盤であるため滞水してしまった箇所に発生したエフロ(透水性コンクリート、https://www.nr-mix.co.jp/dry_tech/blog/post_665.html)
防止策と解決策について。
コンクリートそのもので解決する根本的アプローチは未だない。
この混和材(剤)を配合すれば大丈夫!
みたいなのは、これまでのところ開発されてはいない。
ただ、防止策と解決策はないではない。
1)防止策「撥水剤」
水の移動と成分の析出が原因であるならば、コンクリート表面が水を弾く状態にしておけばエフロはそこに析出しようがない。
ただし、土間コンクリートというタフな供用環境を考えると効果の度合いは限定的。
2)解決策「酸性材料で除去」
有名どころだとサンポールみたいな洗剤で洗う。
エフロはアルカリ性の析出物。
だから、酸洗で除去することができる。
その後アルカリで洗って中和しておくことを忘れないように。
今回は全てのコンクリート製品(特に舗装)の最後の課題であるエフロについて取り上げた。
現状、材料としての解決策は生まれていない。
生コンポータルとしては引き続きこの問題に取り組んでいく。
そして、エフロレッセンスが発生するだろう場合にはなるべく事前に説明することを心がけたい。
生コンでいいこと。
宮本充也