2020/01/14
ホームセンターで販売している「ドライ生コン」で駐車場を作る事は可能でしょうか?(解説)

頼まれてもないのにWEB上で質疑されている内容にプロが鋭くツッコミを入れるシリーズ。今回のお題は「ホームセンターで販売している『ドライ生コン』で駐車場を作ることは可能でしょうか?」。
https://realestate.yahoo.co.jp/knowledge/chiebukuro/detail/1055852350/
DIYが安いはまやかし!「だって6倍も高いホームセンターの生コン」
(原文コピペ、太字は解説)
作ろうと思っております。
※参考 コメリさん 20キロ 598円
駐車場の大きさは、2.5メートル × 5メートル です。
作成は可能でしょうか?
また、上記生コンを30袋前後発注する予定ですが足りるでしょうか?(厚さは10mm前後予定)
どなたか教えてください。よろしくお願いします。
補足
間違いました!! 厚さは100ミリです。
(以下、ベストアンサーコピペ、太字は解説)
昨年の夏乗用車1台分2.5×4.5作りました。体力と腰に自信がある方にはお勧めですが・・・・木枠とトンボを用意してミキサー車呼ぶことをお勧めします。
>「ミキサー車呼ぶことをお勧めします」に関しては100%同意。150袋ものドライ生コンをせっせと現場で製造するなんて、単なる罰ゲームだ。しかも、上述のように「高くついている」のだから答えは自明。
セメント25k(350円) 砂40k(200円×2) 砂利80k(200円×4) 水12L ・・・これで10cm厚0.7㎡です。12.5㎡あるようですから上記材料の18倍(27900円)になります。「ドライ生コン」は20キロで何㎡になるか判りませんが砂利が入っていた方が強度は上がります。ワイヤーメッシュを車の乗る部分だけでも敷いてからコンクリートを打つことをお勧めします。延べ1.25立米ですので近所のミキサー屋へ価格問い合わせてみてから検討してはいかがでしょう。
>とても誠意のある回答でありさすが「ベストアンサー」なのだが、一点素人さんだから仕方ないが間違いを指摘しておこう。「砂利が入っていた方が強度は上がります」は根拠ありません。コンクリートの強度はW/C(水セメント比)で決まるものだから、その他要因は土間コン(駐車場)で採用されるようなコンクリートに関して言えば砂利も含めてまったくありません。砂利は単なるかさ増しと思ってもいいくらいだ。
私の自宅の駐車場
https://photozou.jp/photo/show/1007323/52917052
>とても立派な素人さんだ。こうした善意の回答者もおられるのかもしれないが、やはり「所詮はネット」。きちんとプロの助言を仰ぐ方が賢明と言える。
DIYが安いはまやかし!「だって6倍も高いホームセンターの生コン」
無理もない。
DIYは「自分でやる」。
プロの手を借りない。
だから、「安いはずだ」。
もはや思考停止と言っていい。
ただ、こうしたWEB上の問答に触れて冷静計算してみるとなんと「安さ(しか)が売りのホームセンターの生コンは6倍も高い」ということがわかる。
結構笑える話だ。
これぞ、常識を疑えってやつなのかもしれない。
「生コンに関して言えばDIYは高い」
それこそ地元近隣の生コン屋さんに注文した方が俄然お得ということがわかる。
(それほど力は入れていないが生コンポータルでは近隣の生コン工場から生コンをお届けするサービスもやっている)。
素人でもDIYできる生コン「透水性コンクリート」とは?
一般に生コンはDIYには向かない。
その理由の一つに生コン産業が一般社会にまるで開かれていないというのもある。
また、そもそもがプロの技能を要求する「半製品」であるいことも理由だ。
生コンの施工は昨日今日の素人さんにはちょっと敷居が高いのだ。
一方こちらの生コンは「女子だけ」「素人だけ」で施工できる透水性コンクリート。
この動画を見て「俺でもできるかも」と問い合わせを寄せてくれる一般の方は後をたたない。
kg単価はざっくり20円と言ったところ。
普通の生コンに比べると高くつくけど、その分施工が非常に楽だということ、そして何より、
⚫︎みずたまりができない
⚫︎草が生えない
⚫︎勾配といって傾斜が必要ない
⚫︎排水を考えなくていい
というそれ以上の付加価値が提供される。
生コンポータルではこうした生コンを「いろんな買い方」で提供している。
ほんとは、DIYの素人さんへの材料納品はぶっちゃけめんどくさいのでそれほど力は入れたくない。
やっぱりプロ(施工者)に任せた方が餅は餅屋。
立派なものができることを知っているからだ。
それでも、どうしてもってことならば。
DIY施工指導員制度(https://www.nr-mix.co.jp/dry_tech/blog/6250m2diy.html)を活用してもらうことを条件にお届けするようにしている。
DIYが浸透することで僕たち生コン産業がより社会一般に認知されることが「いいこと」だということを知っているからだ。
宮本充也