2022/05/26
【徳島】「残コン・スラッジ100%で生コン車で作る造粒ポーラスコンクリートの実験」松尾建材
徳島県脇町で行われた変態松尾昭率いる松尾建材のオワコン製造・施工はやっぱり普通じゃなかった。社長が突然言い出した。「残コンでこれ(オワコン)作ってみよう」。当意即妙の判断(というよりも無茶振り)を柔軟に受け入れる組織力は全ての生コン工場にとって見本となるだろう。
製造・施工:松尾建材(担当:松尾きよあき、3m3)
残コン由来の骨材でオワコン
残コン(現場で余った生コン)由来の骨材(25−0)。
こちらは残コンを型枠に打設してブロックに。
松尾建材の特徴の1つには残コンの有効利用が挙げられる。
先に行われていたオワコン(造粒ポーラスコンクリート)製造・施工の終盤戦に変態松尾社長が突然「残コンでやってみよう」と思いつきのノリで言い始めた。
「(ああ、そのうち時間を取って、しっかりと準備をしてからやるんだろうなあ)」
内心そう思っていたら、職員の方々がなんの躊躇もなく動き始めた。
へ?今から?今からやるの??
生コン車で製造するオワコン
そこからは見るもの全てが衝撃だった。
誰にも指示されていないのに誰もが自分の役割を意識し行動する。
一人一人が分断された組織ではなく、柔軟なあたかも一頭の獣のように動く組織。
あっという間に残コン由来のオワコン施工が始まる。
失敗は失敗ではなく単なる過程
ここで異変に気づく。
なんか、ダマがでかい、大きすぎる、粘土っぽい。
あ、こりゃ、だめだ、何が原因なんだろう。
松尾社長の反応だ。
だめだったね、ちゃんちゃん、にはならない。
何が原因だったんだろう、つまり、何をすれば改善されるのだろう。
もちろん、諦めない。
この姿勢が松尾建材全体に覆っているんだと思う。
スラッジ固形分が鍵か? 実験は続く
僕にももちろん分析がある。
ああやったら、うまくいくのではないか。
あれこれ好奇心がむくむくと。
僕の見立てはスラッジ固形分が悪さをしているのではないか。
松尾建材ではこちらの動画にあるように残コンステーションなどでスラッジを管理状態に置かずに処理している。
水を張ったプールにためて、満杯になったらあげて天日干し。
そうなると、スラッジには未水和セメントが残っていない。
つまり、泥濘状。
だから、僕は、残コンステーションできちんと処理された残コンと残渣で同じことを試してみたい。
もしもバッチャープラントを使うことなく残コン由来のオワコンができたらこれあなた神ってますよである。
こんなふうに全国各地で変態的な生コン工場のチャレンジは今日も続く。
まるで、創発。
誰も誰かに指示されてるわけでもないのに。
勝手に世界の景色をよりよくするために結果的に共同しているのだ。
面白い時代になった。
今日は大成ロテックの鴻巣研修センターでオワコン打設だ。
毎日仕事が楽しい。
それではまた次のブログで!
宮本充也
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