長岡生コンクリート

オワコンロゴ

「撒いて踏むだけ」の簡単施工でDIYにも最適な、造粒ポーラスコンクリート「オワコン」。
オワコンは水を透すコンクリートなので、家周りの雑草・ぬかるみ・水たまり・猫の糞から解放されます。

2021/12/19

「お金払ってるんだから持って帰らず全部置いていけ!」all round

「お金払ってるんだから持って帰らず全部置いていけ!」all round

考え方や物事の眺め方を変えると変えようと努力しなくとも世界の側から変化してしまう。「お金払ってるんだから持って帰らず全部置いていけ!」。残コンで苦しむ生コン産業においてこんな発言が飛び出るなんて実に興味深い。造粒ポーラスコンクリートの可能性について。



残コンオワコン

⚫︎参考記事: 生コン(残コン)を再生し大地を削らず汚さないクローズドループの産業を目指す

一般には馴染みのない「残コン」という問題がある。

生コンポータルといえば透水性コンクリート「ドライテック」がキラーコンテンツとして認知されているかもしれないが、事業としての歴史はそれよりも長い。

「残コン」

生コン工場で製造され建設現場に持ち込まれる生コンクリートの大半は全てを使い切られることはほぼ皆無。

片枠の容積にピタッと合わせた容積の生コンクリートを製造する技術は確立されておらずその残コンは現在我が国だけで年間推計500万m3とも言われる。

それらは全てなぜか購入者のゼネコンや工務店ではなく生コン工場に押し付けられ最終的に産業廃棄物として処分され負担は全て生コン工場が負っている。

いわゆる公然のパワハラに対してもちろん課題意識を抱く人々は少なくなく、現在はRRCS(生コン・残コンソリューション技術研究会)などが公的機関への働きかけなどの窓口に立っている。

さて、そんな誰にとっても厄介者である「残コン」に関して北九州を中心に活躍されている施工者all roundの新井さんが珍妙な発想を持った。

「お金払ってるんだから持って帰らず全部置いていけ!」

そんな時代がやってくるかもしれないね、そんな議論だ。

目から鱗だ。

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all roundの新井さんによれば通常庭づくり、とりわけ舗装は奥から始めて手前側に逃げてくるというのが原則。

つまり、家の裏側や隣地境界部分に近いところから掘削・残土処分・路盤・片枠・舗装と行った具合に工程は進む。

最終的には道路境界に設置される駐車場が舗装され完成となる。

今年創造され破竹の勢いで成長している造粒ポーラスコンクリート「オワコン」(写真)の施工される場所はおよそ裏庭や犬走といった、まず最初に手がつけられるスペースの「雑草」「排水」対策を目的として工事される。

つまり、庭づくり最初の工程でオワコンは必要とされる材料であることがわかる。

ここで件の、「お金払ってるんだから持って帰らず全部置いていけ!」となる。

実はオワコンのキーマテリアル「Y弾」の主要成分はMAPEIのRe-con ZERO EVOと言って、冒頭の「残コン」を対策するソリューションとして開発された経緯をもつ。

⚫︎参考記事: 「NETISに登録!! Re-con ZERO EVO(MAPEI)いよいよゼネコン向け販売が始まる」グロースパートナーズ

そのソリューションは現場で余ってしまった残コンを翌日以降に骨材や路盤材などとして利用可能な砂粒状の物質に改質してしまう製品だ。

ここまで来ればお気づきの通り、造粒ポーラスコンクリート「オワコン」はそのままズバリ翌日以降から路盤材や骨材として利用可能

つまり、施工後半戦で駐車場に必ず用いられる路盤材として活用できる。

施工者は通常路盤材はお金を払って購入しているわけだから、余ってしまったオワコンをみすみす持ち帰らせるようなヘマをしたくない。

とんでもない辻褄の合い方だ。

これほどに全ての循環を澱みなく媒介するプロダクトは僕の経験上これまでに知らない。

生コン工場としては持ち帰って処分せねばならない残コンが全て荷下ろしすることができ空っぽの状態で戻ることができる。

つまり、残痕問題の解消。

施工者としては余ったオワコンを活用することで再生路盤材の購入数量を減じることができる。

お分かりのようにこのことが消費者に及ぼす影響はプラスしかない。

いつの間にか残コンという問題は文字通りオワコンになってしまっている。

(終わったコンテンツという意味でのオワコン)



現在パートナー事業者の多くは犬走や裏庭の雑草・排水対策に造粒ポーラスコンクリート「オワコン」を標準としてスペックするよう検討している。

これまで防犯砂利防草土、あるいは防草シート砂利敷きが採用されてきた、いわば生コンにとっては「お呼びでない」分野だ。

ポーラスコンクリート舗装という観点から眺めれば実装可能な領域は「陸地全部」と膨大。

これまで僕たち生コンの役割とは到底考えられてこなかった未開の分野が今眼前に開けている。

その道程でいつしか残コンという問題がコンクリート舗装という分野に関して解消してしまっている。

「問題ではなく機会に目を向けよ」

ドラッカーの残した至言だ。

新しい分野、新しい技術に集中している途中でいつの間にか問題は問題ですら無くなってしまった。

リスクや問題ばかりに汲々としていてはおそらくリスク・問題そのものに圧倒されてしまい何もできなくなるのだろう。

僕たちは引き続き向こう側に見える光に向かって内側から湧き上がる衝動に従順に全力で投じてものづくりに向き合いたいと思う。



宮本充也

オワコン工事一式原価例
(生コンビニ仕入れ配送料無料)

◆施工面積40m2

材料費
(配送料無料)
80,000円40m2 x 0.05m(50mm厚) = 2m3 x 40,000円(単価)
工事費70,000円2名 x 35,000円(日当)
諸経費7,500円5% x (80,000円(材料) + 70,000円(工事))
合 計157,500円

※単価:165,000円/40m2
= 3,938円/m2

◆施工面積60m2

材料費
(配送料無料)
120,000円60m2 x 0.05m(50mm厚) = 3m3 x 40,000円(単価)
工事費95,000円2名 x 35,000円(日当) + 1名 x 25,000円(手許)
諸経費10,750円5% x (120,000円(材料) + 95,000円(工事))
合 計225,750円

※単価:225,750円/60m2
= 3,763円/m2


宮本 充也

主な著者
宮本充也

1級(舗装・造園・建築・土木)施工管理技士/コンクリート主任技士・診断士/砂利採取業務主任者/採石業務管理者

危険物取扱責任者(乙4)/毒物劇物取扱責任者/日本農業検定(1級)/エクステリアプランナー(2級)/運転免許証(大型・中型)

勉強中の資格:宅建士

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