2022/05/29
【大阪】「生コン車でゼロセメントコンクリート・granZ concreteは作れます」奥村組土木工業
昨日(2022/05/28)は在阪のゼネコン奥村組土木工業(通称・オクド)でgranZ concreteの元配合ゼロセメントコンクリートの製造・施工実験が行われていた。生コン工場の協力を得られないのなら生コン車で練ればいいじゃん。誰もが「それは無理」と思っていたことをとにかくやっちゃった。
製造・施工:奥村組土木(担当:藤森章記、1m3・2バッチ、100mm厚、シールコン)
生コン車で生コン作ってみた
これみて専門家のあなたは何を思う?
セメントではなく高炉スラグ微粉末を投入。
練り混ぜ水は海水。
「こらこら、生コン車(アジテータートラック)はミキサーではないのだからまともな生コンクリートを作れるはずがないじゃあないの」
専門家のあなたはきっと物知り顔でこう思うだろう。
僕もそう思ってた。
でもさ、やったことある?
案ずるより産むが易し
ん?
あれ?
なんか、ちゃんとした生コンできてんじゃね?
懸念された練り混ぜ不良だったが、排出し始め・中・後と3種類のスランプ・エアー・強度他をチェック。
スランプ・エアーについては狙ったところにばっちり入った。
7日強度が出てみなければ何とも言えないが、あれ?できちゃってんじゃね?
JISってなんなの?
シールコンとしてゼロセメントコンクリートを適用
Before。
製造したゼロセメントコンクリートはシールコンとして適用された。
シールコンクリートとは雑草押さえのために中央分離帯などに施工されるコンクリートのこと。
つまり、構造物ではないため、JIS A 5308の魔の手が及ばない。
After。
白くて綺麗なコンクリートである。
普通の生コンよりもいいんではないか。
シールコンなら水を透したほうがいいのでは?
⚫︎参考:https://www.ynu.ac.jp/hus/urban/27756/detail.html
水を透す土間コン(granZ concrete、オワコンなどポーラスコンクリート)、とりわけgranZ concreteはゼロセメントコンクリートに造粒材を添加することで出来上がる。
シールコンなら排水のことを考えたら水を透すほうがいいだろう。
排水も兼ねるしね。
ちなみに、このコンクリートは横浜国立大学の学生らが開発したもの。
案ずるより産むが易し。
生コン車で立派な生コンができちゃった。
これ、現場に計量あるいはドライミックスされたゼロセメントコンクリートの原料と生コン車と海水持ち込めば生コン工場がなくてもゼロセメントコンクリートでもgranZ concreteでもできちゃうじゃん。
何なら、鬱陶しいことばっかり言う生コン屋さんなんかいらないじゃん。
生コン屋に足をひっぱられることないじゃん。
そんな感じで僕自身もものすごく勉強になった一幕だった。
僕も含めて生コン工場各位。
おちおちしてたら市場と顧客から見放されまっせ。
謙虚に、がんばろう。
ゼロセメントコンクリートのアジテータートラックによる製造レポートでした。
宮本充也
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