長岡生コンクリート

オワコンロゴ

「撒いて踏むだけ」の簡単施工でDIYにも最適な、造粒ポーラスコンクリート「オワコン」。
オワコンは水を透すコンクリートなので、家周りの雑草・ぬかるみ・水たまり・猫の糞から解放されます。

2022/08/14

《コラム》「あらゆる副産物のみならず物質は水の次に流通するコンクリートの未利用資源になるのかもしれない」

《コラム》「あらゆる副産物のみならず物質は水の次に流通するコンクリートの未利用資源になるのかもしれない」

やれやれ、夏休みである。事業活動が止まればそれはすなわちブログのネタが尽きることを意味する。その意味でこの7年GWや夏休み、正月休みは鬼門と認識している。今回は飲み友達の工藤さんから聞いた話をネタに造粒ポーラスコンクリートの開発について考察する。



超純水・海水淡水化水の副産物など未利用資源

超純水を濾過した後の水(副産物)

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⚫︎引用:純水、超純水とは?定義から作り方までわかりやすく解説!

半導体を洗うのに超純水というやつを使うそうだ。

夾雑物(カルシウムやミネラル)をとことん濾過した後の水のことを超純水と呼ぶらしい。

作るのが大変だそうだ。

半導体、つまりハイテク産業で使われる、さぞ高価な水なんだろうなあ思うが、なんとこの超純水を作る過程でも副産物が発生するという。

さらにその「単なる水」とも思える副産物の処分に結構手を焼いているんだという。

他の産業に目を転じると面白い話があるものである。

総合印刷会社(凸版印刷、DNP)などで発生する副産物

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こちら、何かって言うとDNPとかの印刷工場で製本する過程で発生する「紙粉」と呼ばれる副産物。

印刷工場の大気中に浮遊している粒子を集塵機で補修されて得られる。

風に任せて飛んでいけ、と言うわけにもいかず、印刷工場ではこの処分にかなり苦しんでいたそうだ。

10年近く前に現在RRCSの事務局で活躍されている藤井さんから持ち込まれた。

「なんかに使えないだろうか?」と普通に尋ねればいいところだが彼はいつも一言余計で「宮本さん、ゴミ好きでしょ?」とその再利用方法について協業が始まる。

まあ、受け取ったこちらも当時から残コンをテーマとしていたため、「とりあえず残コンにでも混ぜてみるか」と実験したところご存じセルドロンが誕生したのだった。

ちなみにその製造元であるGPはゼネコン・安藤間との買収交渉が成立したと聞く。

元々格下とみくびっていた建設会社の傘下に大人しく収まったようだ。

閑話休題。

このエピソードからもわかるとおり、どこぞの産業の副産物ってのは高炉スラグ微粉末やフライアッシュの例を引くまでもなく生コン産業にとってのチャンスである場合が多い。

近視眼に陥らずあらゆる可能性を勘定に入れることが大切なのかもしれない。

海水淡水化後の残留水(副産物)

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引用:https://www.city.fukuoka.lg.jp/mizu/meotoishi/0061.html

こちらは飲み友達から聞いた話だ。

今話題の海水淡水化技術。

ここでも、超純水生成の過程同様に副産物として高濃度の塩水が発生するという。

確かに高濃度の塩水と聞くとその処分んは結構厄介そうだが、ここではたと現在協業中のゼロセメントコンクリートを思い出す。

⚫︎参考記事: 「セメントを用いず海水で製造される生コンクリートを見学しました」奥村組土木興業

海水に含まれるなんちゃらイオンが水和反応に好影響を及ぼすという。

その海水の濃度が高い(濾過され残った水)であればその作用もより大きいのではないか。

ちらっと技術者の方に尋ねた所、確かにそれはそうかもしれないということだった。

また、工藤さんにあったら副産物にお困りになられている企業でも紹介してもらおうか。

もしかしたらそこに大きなチャンスが眠っているかもしれない。

セルドロンがそうであったように。

伊豆長岡温泉で製造したこともあるコンクリート

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⚫︎参考記事:【伊豆】「世界一有名な半島」 創発で描かれるストーリーが始まっている #1

ちなみにこちらの造粒ポーラスコンクリート舗装(オワコン)はご当地の温泉水で製造されている。

たまさか温泉がアルカリ単純泉だったこともあり強アルカリを呈するコンクリートとの相性が良かったこともある。

しかし、普通に考えれば硫黄などを含む温泉水は水道水などに比べて変数も多くなるべく使わないほうが望ましかろう。

また、これまでのコンクリート工学が求める唯一の目的は「構造物としての安心・安全の保全」だった。

そんな前提に対して不安を来す要素を検討するなどタブーだった。

まさに中性化が絶対悪だったように。

ただ、時代は変わり、果たして中性化は「絶対悪」から「CCUS」と言う文脈で評価されるようになった。

世の常識など時の風向次第で風見鶏の如く簡単に変わってしまう。

だから、いつまでも「構造物としての安心・安全」のみが絶対価値ではあり得ない。

そう考えるとあらゆる液体、あらゆる物質がコンクリートの未利用資源として可能性を検討されるべき対象となる。

マルチングとしての機能、


10年以上前海外企業MAPEIとの出会いから英語を使う必要性に駆られた時を思い出す。

まさか、生コン工場に入職して学生時代得意だった英語を使う機会があるとは考えていなかった。

また、その数年後、まさかIT・インターネットを駆使して生コンクリートに携わるなんて、そんな経験をした。

今度は超純水や海水淡水化技術分野における副産物、さらには無限の可能性を秘める如上の機会に恵まれるなど22年前の僕には想像の外だったろう。

そう考えると、「水の次に流通する材料」と言われるコンクリートの可能性は無限大だ。

夏休み、ふと普段と違った時の流れに身を置き自分の職業をこうして振り返ってみる。

今目の前にある現象を決めつけてはいけない。

別の角度から見れば全く違った価値が生まれるかもしれないのだから。

自分の認知や知覚など世界のほんの断片を切り取ったにすぎない。

そのことを常に忘れないでいたい。

そう考えると、目の前にあるあらゆる現象は探究され新しい価値を見出されることを待っている物事とすることができるはずだ。



宮本充也

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宮本 充也

主な著者
宮本充也

1級(舗装・造園・建築・土木)施工管理技士/コンクリート主任技士・診断士

危険物取扱責任者(乙4)/毒物劇物取扱責任者/日本農業検定(1級)/エクステリアプランナー(2級)/運転免許証(大型・中型)

勉強中の資格:採石業務管理者/2級FP技能士

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