2020/12/26
【縦配管による圧送-1】
RC造・7階建ての建物。
6階部分ともなると、地上との距離は、25mを超える。
2階までの打設に関しては、
コンクリートポンプ車のブームで打てました。
ところが、3階以上の構築に関しては、
敷地の制約なども勘案して、縦につないだ配管による打設。
ポンプ車を地上階に設置して、
垂直立ち上がり配管へとつなぎ、打設階へと圧送する。
さて、配管の敷設に関しては、
階数が上がる毎に、上に継ぎ足すだけのこと。
そんなに難しいことではありません。
ところが、その配管内に生コンを圧送するとなると一筋縄では行かない。
なぜならば、階数ごとの縦配管が増えると、
コンクリートの圧送負荷が、その分増加するから。
土木学会の示方書によると、
「上向き垂直管」1m当り、水平距離3mに相当するといいます。
それは、4インチ管の場合。
5インチ管だと、4m。6インチ管だと、5m。
これはもう、物理法則。
重力に逆らい、上部にコンクリートという流動体を圧送する。
高ければ、高いほど、
圧送の負荷は増える。
圧送距離が長ければ、長いほど、
コンクリート性状への影響も大きくなる。
ミキサー車から吐出される生コンクリート。
圧送後の性状を、気にしない訳にはいきません...(つづく)
NR試験室 二見