2020/12/15
【狭いからこそのチームプレー・可変側溝-4】
「ポンプ屋さん、それ、墨通りに打てるもんですか?」
可変側溝の狭い溝から出てきたポンプオペに聞いてみる。
「うん、まぁ、なんとかね...」
可変側溝の底版には、勾配がついている。
勾配がつけられるからこその、可変側溝。
その仕上がり線にも、全長約 50mに及ぶ勾配がついている。
その作業風景を、よ~く眺めていると、
各作業の連係が、しっかりと行われていました。
・ポンプオペは筒先からドバっと生コンを吐出。
↓
・左官屋がバイブレータでグイグイとその山を崩す。
↓
・仕上がり高さの墨へと、ジワジワと近づける。
↓
・足りなければ、オペが脚で盛り上げ、多ければ他所へ流す。
↓
・ワンテンポ遅れながら、仕上げの左官がコテをあて仕上げる。
誰も、何も語らないけれど、
無言の連携がそこに生まれていました。
さながら、火縄銃の三段打ち。
<弾込め・構え・打て>、<弾込め・構え・打て>...
その狭い溝の奥では、<長篠の戦い>を連想させる、
チームプレーが繰り広げられていました。
NR試験室 二見