2019/10/23
【「1種」と「2種」の違い。それを優劣と捉える人もいますが...】
「最近よく耳にする<軽量コン2種>て何なんですか?」
同僚からのこの質問には、ちょっと即答を避けさせてもらった。
「軽量コンって何?」という質問ではない。
その違いに気が付いているからこその疑問点。
「1種」と「2種」の違い...?
自動車免許ならば、「お客を乗せて走れるかどうか」→形態の違い
電気工事士ならば、「住宅配線かビルなど大規模配線か」→規模の違い
国家公務員ならば、「キャリアかノンキャリか」→将来性(⁉)の違い
はて、軽量コンクリートの「1種」と「2種」はというと...
ちゃんと確認してから、回答をしました。
軽量コンクリートには「1種」と「2種」がある。
具体的には、軽量骨材を使用したコンクリートのことを指す。
→(軽量気泡コンクリートは別物とする)
骨材には、粗骨材(砂利)と細骨材(砂)があり、簡単にいうと、
・砂利に軽量のものを使っているものが「1種」
・砂利と砂、どちらにも軽量のものを使っているものが「2種」
物理的には、より軽量なものの方が「軽量コン2種」である。
JASS5(建築の仕様書のこと)では、その重さが以下に規定されている。
・軽量コン1種 1.8~2.1(㎏/㎝3)
・軽量コン2種 1.4~1.8(㎏/㎝3)
普通コンクリート(2.3㎏/㎝3)の供試体1本がだいたい 3.61㎏なのに対して、
・軽量コン1種 3.14㎏
・軽量コン2種 2.51㎏
この重さの違いには、掴んだ瞬間ちょっと驚く!
たまたま先日打設した、軽量コン1種の供試体。
強度試験の中でも、妙に軽いと思ったら軽量コンだった。
見た目は同じなのに、重さは格別に軽い。
その用途は、主に屋上スラブなどに使われたりする。
建物への負荷を減らすことができて、断熱性能にも優れているのが特徴。
特殊な材料を使用するので、製造には準備が必要になります。
もしご入用の際は、あらかじめご相談ください!
NR試験室 二見