2020/04/13
【専門用語に要注意!・生コン1年生】
「そもそも、1立米(りゅうべい)って分かる?」
4月、新学期の始まり。
NRにも、高校を卒業したばかりの、新社会人が仲間入りした。
とはいえ、「生コン」の知識は皆無に近い。
(それはむしろ当たり前であって、逆に詳しい人がいたら驚く)
共に仕事をする機会もあらわれ、その作業内容などを説明する。
「プラントで膨張材を手投入するから、ちょっと手伝って」
そんな事を言っても、まったく「?」の状態だろう...
とりあえず、共にプラントに上がり、ひと通りの動きを見てもらう。
「はじめは手伝おうとは思わないでいいから、動きをよく見てて」
<何かできることはないか>と、手伝いたくなる気持ちはよく分かる。
自分も、新しい環境にいって働く場合には、まっ先にそう感じる。
でも所詮、何も分からない人間があれこれ動いても、効果は薄い。
であれば、まず、作業の全体像を掴んでもらう方がいい。
手と身体を動かすのは、その後からでも十分間に合う。
そう思うのは、自分だけだろうか?
いや、むしろ自分がその立場だったら、そう言ってほしい。
(そんな先輩は、いなかったなぁ...数々の現場を見てきたけれど)
ひと通りの作業を終えたのち、この作業のあらましを伝える。
「セメントの代わりにこの粉体を入れるんだけど、今回の作業は特殊コンだから」
すでに専門用語に満ちているので、補足を加える。
「セメントは<接着剤>みたいなものね」
「そしてここで入れてるのはその<補助材>くらいの認識でいいよ、今は」
このくらいの説明だと、相手にも伝わっているような手応えを感じられる。
「1m3にこれを1袋入れる。1バッチ:2m3練りだから、一回に2袋入れるってことだね」
あらら、また専門的な説明が口をつく...
そうだなぁ、どこから説明したもんか、と首を傾げて考える。
「そもそも、1m3(立米・りゅうべい)って分かる?」
基本の「キ」からはじめてみるのが、回り道のようでも最短ルート。
まずは、そこから始めてみよう!
(つづく)
NR試験室 二見