2018/03/22
「弱い生コン工場の選択肢1」

当社長岡生コンのように、
弱い生コン工場
が新市場で成長するための方法。
17年程前に山奥の決して財務内容の強くない生コン工場を大学卒業したての何の経験もない状態で任される。
そこから現在に至るまで、
(引き続きがむしゃらの渦中にはいるものの、)
ようやく客観的に事業を眺められる世知が付いてきた。
その足跡を一度整理しておくことで今後の道標にしておきたい。
生コン工場
・既存市場 1時間30分の商圏
・既存製品 生コン
どうジタバタあがいたとしても天井が見える状態。
選択肢は限られており、
・組合に加入して大人しく価格を守り割決(組合により配分される物件)を待つ
・組合を脱会して発生する物件をダンピング受注
いずれを選択したとしても1時間30分の半径の中には発生する生コン需要は限定的である。
既存市場で既存製品をひさぐ
そこにInnovationの萌芽を見出す事ができない。
事業を拡大または成長させようと企図した場合。
・市場の開拓 1時間半の壁を超えて行く
・製品(技術)開発 生コン以外の技術や製品を生み出す
の2つの選択肢が考えられる。
例えば、1時間半の壁を超えて行くとして、生コンという製品特性(1時間半以内に荷下ろしを規格が要求)または輸送の経済性などが問題で1社1工場では困難を極める。
1時間半のカベ以外の地域に創業する生コン工場をM&Aして外に市場を求めるにしても弱い生コン工場の経営資源にその選択肢を見出すことは難しい。
弱い生コン工場
である場合大きな投資を伴う選択肢は現実的ではない。
消去法的に製品(技術)開発を選択することになる。
製品(技術)開発
という熟語で語るととても大げさなイメージを持たれそうだが、
そうではなくて言い換えれば、
「生コン工場としての個性を磨く」
どの生コン工場にもあるであろう、
個性
組合に入っていても出ていても、
生コン工場であれば必ず持っているはずの個性。
どうして顧客が自分の工場を選んでくれるのか
その理由、とも言い換えられる。
たまたま当社の場合それが、
小口力
地元の小規模建設事業者からの小口の注文への対応力。
だった。
小口のお客様が結果的に喜んでいただけるサービス(付加価値)
それが、製品開発のヒントとなる。
小口のお客様が僕たちに求めていること。
それが何か?
僕たちの結論は、「生コンでいいこと」だった。
生コンで ①早く終わる ②楽できる ③値引きされない ④クレームがない ⑤利益が生まれる ⑥雨など気象条件に左右されづらい
(つづく)
宮本充也