2020/11/16
《1DAY PAVE》「生コンポータルではオワコンにはなっていなかった」長岡さくら工場

静岡県沼津市。かねはち水産土間コン駐車場リフォーム。業界団体で湯水のように予算をかけてPRされた「1日で開放可能なコンクリート舗装(土間コンクリート)」1DAY PAVE。当時は業界メディアをあげて大変な活況を呈していたが、もはやオワコンになりつつある1DAY PAVE。生コンポータルではまだまだガンガン出荷します!
製造:長岡さくら工場、施工:若山建設(0.5m3、20分)。
まだ大丈夫1DAY PAVE
施工Before。
事務所前駐車場土間コンクリートの修繕工事。
今回1DAY PAVEが採用された理由は、「翌日には駐車場として利用したいから」というもの。
ご相談をいただき、「ああ、ちょっと忘れかけてましたが、1DAY PAVEでどうですか?」となって採用。
1DAY PAVE。
ある時期、それこそ生コン・セメント業界をあげて大々的にPRされていた早期開放型生コンクリート舗装(土間コン)。
業界団体の潤沢な予算が組まれ全国の工業組合や協同組合で見学会が大々的に開催されていた。
あの、1DAY PAVEは、今?
「あの、有名人は、今?」シリーズのような雰囲気が立ち込めている1DAY PAVE。
ググってみた。
「1DAY PAVE(ワンデイペイブ)が新たなムーブメントに」
と書いてある。
あれ?「1DAY PAVE(ワンデイペイブ)が新たなムーブメントに」って、なんのことでしょうか。
ムーブメント。
Wikiって見た。
ムーブメント、ムーヴメントとは、運動を意味する英語 movement のカタカナ表記。 日本語で「ムーブ(ヴ)メント」は、世の中に在る動きや流れを指す言葉、時計の動作機構など運動する機械、機械の運動部分のことを指す言葉として使われる。 社会運動 - 世の中に在る動き、流れ。
どうも違うような気がするのは僕だけだろうか。
世の中にある動きではないような気してならない。
むしろ、オワコン?
一応、念のため、ドライテックもググってみた。
1DAY PAVEの検索結果が1,070,000件である一方、ドライテックは8,570,000件ヒットした。
(やべえ、エクスショップにSEO負けしてる。。)。
1DAY PAVEがチヤホヤされていたあの時期ももちろんドライテックの普及に勤しんでいた。
業界団体を挙げて、潤沢な予算を投じられて、全国の生コン工業組合や生コン組合で大々的に見学会やイベントが開かれていた。
一方で、いそいそと地味に、中小零細企業の予算感で誰にも見出されずひっそりと、普及活動がなされていたドライテック。
「いつかきっと見返してやる」
1DP(書くのがめんどくさくなってきたからここからは略語)がチヤホヤされ脚光が浴びれば浴びるほど、ドライテックを覆い尽くす影は濃くなっていく。
そして、数年が経過した。
「あれ?1DPどこいった?」
「そういえば、新聞でもみなくなったぞ」
「ってことは今更取り上げるほどでもない業界標準になったってこと?」
「でも、全然出荷している様子見ないよね」
今回長岡さくら工場の情報共有メッセンジャーで内田さんから共有された報告でずいぶん久しぶりに1DPのことを思い出した。
今回ここでこの文字を見てなかったら、もしかしたら一生忘れてたかもしれない。
そんな、1DP。
チヤホヤされていい気になっていたあなたはきっと僕(ドライテック)のことなんか覚えてないでしょうね。
でもね、1DPさん。
今やドライテックは圧倒的に輝いております。
業界からは全く援助されず、むしろ疎まれ、できるだけ取り上げないように村八分にされていたドライテックですが、今は1DPさん、あなたを抜きましたよ。
ぶっちぎりです。
⚫︎グッドデザイン賞2020金賞・経済産業大臣賞
⚫︎巨匠隈研吾が手がける東洋大学赤羽キャンパス外構舗装2000m2での採用
⚫︎月間1,000m3出荷(生コンポータル調べ)
これが今の、ドライテックの実力です。
そんな私怨はさておき笑(閑話休題)、1DPは今回ドライテックを出荷する長岡さくら工場から出荷された。
打設開始。
実際、1DPの配合は1日で36N/mm2強度発現するため、翌日の交通開放が期待できる。
従来の土間コンクリートの場合(そしてドライテックも)通常は交通開放(車の乗り入れ)まで冬場で中1週間開けたりするので、これは使用する人々にとってとても利便性が高い。
そして、これは本当に何も細工してなくて内田さんのスマホの加減か何かわからんが、写真が寂しそうな青色で覆われてしまった。
期せずしてしてオワコン感が半端ない1DPだ。
まあ、そもそも、1DPというよりも、単なる富配合ってことだ。
生コン技術者なら手取り足取り指導されずとも、中央集権的なPRなどしていただかなくとも、勝手に売ります。
僕たち生コン工場が払ってあげているお金をこれからは無駄なことに使わないでね。
ここからもわかるように、マーケティングや情報発信は業界団体にはできない。
役割が違うのだ。
中央集権的に、縦割り階層構造の産業は一見秩序があって権威付けられているように見えるかもしれない。
ただ、結果はどうだ。
全然周知されず、売れもしない。
地方の生コンや風情に「オワコン」とまで言われている。
そして、わかることがある。
集客やマーケティング、つまり、新しい市場を作り出すのは産業団体の仕事じゃない。
辺境にいて今日も生コンに携わっている僕たち自身が自分たちの力で拓かねばならない。
従順に付き従っていても絶対に新しい市場、つまり僕たちが活躍できる市場は永遠に生まれない。
僕たち自身が動かねばだめなのだ。
今回は1DPへの一方的な私怨から作成されたブログだが書いてて自分自身いくつか気づきを得た。
もちろん、業界団体の存在は否定しない。
秩序を司っている可能性はある。
そして、そんな団体に頼ってはだめだ。
自分で動かねばならない。
そういう時代に生コンもようやく差し掛かっている。
宮本充也