2019/10/29
【200Vの憂鬱・仕事の達人】
「水中不分離コ性コンクリート」
混和剤後添加用の送水ポンプが届く。
これはたまにしか使わないものなので、混和剤メーカーからの貸出品。
それに併せて、メーカーのK氏がやってくる予定のはずが...
「あれ、Kさん早いですね。まだポンプ届いてませんよ」
時刻は13時を過ぎている。
「あっ俺、午前中って指定するの忘れてたかも!
延長コードだけは持ってきたけど、ポンプが無いんじゃあなぁ...」
渡された200Vのコードを見る。
「うちの200V電源、直結ですけど、これ、Kさんつなげられます?」
「あっホントだ!ソケットないじゃん!」ノリのいい返答。
「じゃあさ、俺 明日そのソケット持ってくるよ!
どのみち、ポンプきてないんじゃ仕様がないからさ」ノリのいい提案。
「じゃあついでに、100Vの延長コードも持ってきてくださいよ」
「いいよ、いいよ!じゃ、また明日~!」ノリのいい返答、再び。
K氏が勢いよく帰るや否や、ポンプ、撹拌ミキサ、ホースなど機材一式が届く。
惜しいタイミングだったなぁ、あと5分待ってればね。
行き交う人もモノもまた旅人なり...
姿なくとも、話題に尽きない。
翌日、あの後すぐに荷物が届いた旨、伝えると。
「お~良かった良かった!ソケットも持ってきたよ!」ノリがいい。
おもむろに接続を始めるK氏。
「あっ、俺 100V忘れちゃったよ!どうしようかなぁ...」ノリがいい告白。
「ところで200Vの長いコードありませんか?昨日のコードだとちょっと短いんですよ」
「お~、あるよあるよ!じゃあ、それと一緒に持ってこようかぁ!」やっぱりノリがいい。
ソケットの接続も済み、機材一式つなげてみて、試運転に臨む。
吸い込みホース・吐き出しホース・電源・スイッチ、よし。OK、送水完了!
「ただ、バケツがもう一個あるといいですね」試運転後の所感を伝えると。
「じゃあさ、100Vと200Vとバケツも一緒に持ってくるよ!全部うちにあるからさ~!」
さすがメーカー。顧客へのサービスに余念がない。
「いいよ、いいよ!今度は忘れないようにちゃんとメモしていくから大丈夫!」
ノリと勢いと存在感は誰にも負けないK氏。
去っていくとそこには自然、静寂が訪れる。
いつもいつも、お願いを聞いてもらって助かるなぁ!
などと感じながら、ふと足元をみると。
K氏の工具箱がそこにひとり佇んでいるではないか⁉
姿そこになくとも話題を提供してくれるその姿勢!
作為であればプロである。
作為でなくても面白い!いつもありがとうございます!!
→続く
NR試験室 二見