長岡生コンクリート
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2016/08/13

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「2個1の関係」シェアリング・エコノミー

「2個1の関係」シェアリング・エコノミー

権利と義務という言葉があるけれど、

とことん究極に煎じ詰めれば、どちらも同じことを指しているような気がしてならない。

ある人にとっては家族、中でも子供と一緒に過ごす時間がもっとも大切、かもしれない。

誰かに指図されなくても、愛する子供と遊んだり抱きしめたりする、そのことが幸福。

その幸福を維持するために、その人は毎日通勤して仕事をする。

その人は営業職で、会社からは一定の売上をノルマとして課せられているかもしれない。

ノルマを達成するためにその人は見込み客を回ってセールスする。


この一連の流れはどれ一つ欠けても、その人の生活は成り立たなくなる。

つまり、「子供と過ごす幸福」と「見込み客を回ってセールスする」は2個1の関係となる。

どちらかだけが独立して存在するということはありえない。

ノルマを達成できるから、生活が成り立ち、子供と過ごす幸福を得られる。

とみることができる。


2個1の関係性ということはつまり、同一視することができるのではないか?

「日に3回子供を抱きしめるノルマを達成することにより、見込み客を回ってセールスをする幸福を得る」

こととやっていることは根本的には変わらないこととなる。

よく、

「仕事だから仕方ない」

という言葉を耳にするけれど、上記理屈で言えば、

仕事だから仕方ないから子供を抱きしめるのだろうか?

となる。

拡大解釈すると、仕事とプライベートをことさらに分けようとする向きがあるが、

確かに、OnとOFFを切り替えることの大切さは重要だとは思うけれど、

ある時から仕事である時からプライベートなんて成り立つのだろうか?

例えば、ある取引先の○○さんとはものすごく親しくて、

83%は友人として、17%は取引先として接している。

そんなことが成り立たないことくらいは自明である。

そうなると、責任と義務なんてものは表裏一体のもので、

仕事とプライベートも全く同じ関係性にはまることになる。

ここからここまでが仕事、なんて生き方はかえって堅苦しく疲れるだけだと思う。


さて、2個1という言葉を使ったが、この言葉は生コン業会でよく利用される。

今後の生コン業界が抱える最大のテーマと言ってもいいと思う。

高度経済成長に5,000工場を超える数の生コン工場が操業し、

現在3,400工場を下回ろうとしている縮減経済の中で、

「製造設備のだぶつき」

が問題となっている。

同じ地域に3工場あるけれど、すでにピークから3分の1まで需要が減ったから、

1つの工場でも十分需要を賄うことができるから1つにしましょう。

店頭公開しているような大企業であれば経済合理性だけを考えてそれこそ、

すんなり

市場でしのぎを削り合っていたライバル同士が合併なんてざらにあるけれど、

僕たち生コンやの大半は個人経営から端を発したような中小零細企業。

家庭生活=職業人生

みたいな会社ばっかりだから、

「経済合理性を考えてさあ1つになりましょう明日から」

ってのは、なかなか難しいことになる。

それに、65年以上続く産業で生コン工場は数十年も続く歴史を有していたりするもんだから、

結構互いに過去のしがらみを引きずっていて、

「あの生コン屋のだれだれは以前なんちゃらという物件でうちをだましやがった。信用ならん!」

とか、

結構過去のあれこれを今に至るまであげつらい、息子世代が

「このままじゃヤバいから合併したい」

とか思っていても、親次世代がネックになって結婚がかなわないなんて、

そんなホームドラマみたいなことばかりが起きたりする。


生コン産業以外に目を転じると現代においては、

シェアリング・エコノミー

という言葉が縮小する経済を象徴する言葉として挙げられる。

総務省の平成27年度版 情報通信白書(https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h27/html/nc242110.html)によれば、

典型的には個人が保有する遊休資産(スキルのような無形のものも含む)の貸出しを仲介するサービス

となっており、

2個1だとちょっとハードルがってことであれば、

シェアリング・エコノミーからスタートすることも一つの答えだと思う。


GNN元気な生コンネットワークの仲間たちでは、

互いの経営資源を共有する取り組みを一部でスタートしている。


・人的資産(試験室職員やドライバー、営業マンひいては営業情報)

・物的資産(生コン車など車両)


は常に生コン工場は「固定費」として抱えているものだが、

一方需要(収入の部)はあるときとないときが濃淡くっきりわかれてくる。

つまり、収入の部の動向に合わせて、互いの経営資源をシェアしようという取り組み。

この考え方は、生コン工場同士だけではなく、広く顧客(建設作業員のシェア)とも広げようとしている。


2個1は固定費が双方2分の1になり、売上が変わらないのだから、

「儲かるに決まってる」

決まってるのに、なかなか進めることができないのも事実。

しがらみやらなにやらがあるなら、まずはシェアリングエコノミーから。

2個1が結婚だとすると、シェアリングエコノミーは

「結婚を前提にしたお付き合い」

だろうか。

権利も義務も、仕事もプライベートも、実は不可分の一つの流れ。

経済活動においても、それは全く同じことで、争い合うことなんて無意味。

地球人材なんて言葉があるようだけど、

確かに同じ地域や国や星を共有している、

という意味では、商売敵とかコンペティターとかの在り方も今後変わってくるのかもしれない。


宮本充也

宮本 充也

主な著者
宮本充也

1級(舗装・造園・建築・土木)施工管理技士/コンクリート主任技士・診断士/砂利採取業務主任者/採石業務管理者

危険物取扱責任者(乙4)/毒物劇物取扱責任者/日本農業検定(1級)/エクステリアプランナー(2級)/運転免許証(大型・中型)

勉強中の資格:宅建士