長岡生コンクリート
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2020/02/07

【節分 20時 恵方巻ゲット・生コンロス問題】

【節分 20時 恵方巻ゲット・生コンロス問題】

「とりあえず、あと1m3.いや、1.5m3にしとこうかな」
狭小地での建築物件。ポンプ打ちで100m3の大口打設。

監督が、残りの数量を見計らいながら声を掛けてくる。
「え、大丈夫ですか?まだあと4台もあるから、まだ待ったらどうですか?」

「出しちゃっていいですよ。1.5m3で」
監督は軽い口調で言葉を返してくる。

「イヤイヤイヤイヤ!ちょっと待ってくださいよ」
「この間だって、1台まるまる余ったじゃないですか」
「もうちょっと進んでから計算してくださいよ~!」

ここの現場は、平気な顔して手つかずの車を2台返してきた実績もある。
「今なら道も空いてるので、20分もかからずに到着しますから」

左官屋・ポンプ屋にせっつかれる監督。
先手を打っておきたい気持ちも分からなくもないが、残コン処理はこちらの領分。

「せめて、あと1台終わってからにしましょうよ」
シュポ~ン、シュポ~ン、シュポ~ン!ポンプの音高らかに屋根は打ち進む。

IMG_9343.jpg


さあ、あと残り3台。
監督が残り数量を目測しながらあてをつける...

「やっぱ、あと1m3だねぇ。待ってて良かったよ!」
先ほどの1台で進んだ打設面積。さらにあと3台分入ってくる...

そこから類推すると、ギリギリ足りるかどうかの瀬戸際ラインと読んだ。
監督に進言、「いやいやいや!これ、足りるんじゃないですか?何となく」

「そうかな~...」監督は左官屋・ポンプ屋を眺めながら考える。
(なぜ測らない?)

「う~ん。でも1m3で出してもらおうかなぁ...」
(その腰についているスケールで、ちゃちゃっと測ればいいのに)

不動の監督。
「じゃあ、僕が測りますよ!ちょっとスケール貸してください!」

なんてことは言えない。
さすがに生コン試験室がそこまで口を出すと、相手に不愉快さを与えかねない...

「分かりました。じゃあ1m3追加で出しますね」
あくまで顧客の依頼に応えるのが製造業の務め。追加の注文をして屋根から退散。

シュパ~、シュパ~、シュパ~!引き続きポンプは生コンを吸い続ける。
打設は進み残り1台となった頃、監督がのっそりと屋根から降りてくる。

「この1台で足りるね~!ごめんごめん、1m3いらなかったよ」
現実はそんなもんである。生コン屋にできることはこの辺が限界かな...

恵方巻の食品ロスが話題となり、メーカーも前向きに取り組む昨今。
クリスマスケーキも然り。食品ならば、割引セールで売りさばくことも可能(!?)

だが、生コンはそうもいかない。
水で練ると120分のカウントダウンが始まるコンクリート。

「フードロス対策」のように、行政・製造者・消費者が一体とならないと、
なかなか抜本的な改善は見られないのかな「生コンロス問題」は。

NR試験室 二見

宮本 充也

主な著者
宮本充也

1級(舗装・造園・建築・土木)施工管理技士/コンクリート主任技士・診断士/砂利採取業務主任者/採石業務管理者

危険物取扱責任者(乙4)/毒物劇物取扱責任者/日本農業検定(1級)/エクステリアプランナー(2級)/運転免許証(大型・中型)

勉強中の資格:宅建士