長岡生コンクリート
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2020/02/18

【重い枠ほどよく回る・再 舗装コン 曲げ4.5】

【重い枠ほどよく回る・再 舗装コン 曲げ4.5】

一度話題に上ると、何故か同じ話題が繰り返しやってくる。
この現象、「マーフィーの法則」などと呼ばれたりもする。

そんな中、再びあいつがやって来た。
「舗装コン 曲げ4.5-2.5-40N」!

なんてこった。先日、あの重い型枠を倉庫の奥へとしまったばかり。
配合計画の依頼書にはしっかりと「現場にて供試体採取」と書いてある...

IMG_9306.jpg

ここで日和らないのが大事。
その「曲げ4.5」、本当に必要ですか...?

依頼者へと詳細の確認を取ってみよう。
「どこに打ちます?」「どのくらい打ちます?」そして「この配合は必須?」

担当者へと電話で問い合せてみると、

・打設面積は2m2(→小さっ!)
・車いす用のスロープ(→車道ではない!)
・打設厚さは70㎜(→骨材は40㎜で大丈夫か?)

担当者曰く、舗装の仕様書にそう書いてあったから、とのこと。
「私もねぇ、舗装のことよく分からないんですよ...」そんな台詞もこぼれてきた。

よし、それならばまだ希望が持てる!
すかさず、準備していた言葉を担当者へと返す。

・過去にも「曲げの舗装コン」を「圧縮の普通コン」に変更してもらったことは多々ある。
・車両が常に往来するところではないし、打設の厚みも薄い。
・この配合だと、現場で施工者たちも苦労するのでは? などなど。

こういう時、過去の実例は最強の説得材料となる。
担当者も役所へと、配合変更の打診をしてみると言ってくれた。


翌日、担当者からの返事。
協議の末、普通コンで構わないとのこと。

あらかじめ提案しておいた代替案。
「呼び強度 30~33N/mm2」「スランプ 5cm~8㎝」「骨材40㎜→25㎜」

骨材以外はこちらの都合を通してもらえた!
これであの重量級の型枠6体を現場へと運ばずに済む。

この曲げ試験の供試体、現場で採取するとなると、
軽トラ2台・試験室2人は必須となるので、人工的にも助かるのでありがたい!

bend_offer.jpg


さて、「曲げ強度」は一般的に圧縮強度に換算すると、1/5~1/8だといわれている。
(つまりは、圧縮強度は曲げ強度の 5~8倍となる)

今回は、7倍という係数を採用。
(4.5×7=31.5→よって、呼び強度 33N/mm2に代替)

結果的に、「33-5-40N」の配合計画書を作成した。
(骨材はあくまで40㎜で、と指定されたそうで変わらず)

いずれにしても、身体はまだまだ「曲げ供試体」の蓄積疲労を抱えている。
回復する前に再び、あの採取劇をやらずに済むことに感謝!

NR試験室 二見

宮本 充也

主な著者
宮本充也

1級(舗装・造園・建築・土木)施工管理技士/コンクリート主任技士・診断士/砂利採取業務主任者/採石業務管理者

危険物取扱責任者(乙4)/毒物劇物取扱責任者/日本農業検定(1級)/エクステリアプランナー(2級)/運転免許証(大型・中型)

勉強中の資格:宅建士