2020/11/20
小野登志子市長「ワーケーションは私もずっと温めてきました」生コン屋さんのワーケーション誘致 #4
いよいよ我が町の首長伊豆の国市市長小野登志子さんを訪ねた。いつも元気でチャーミングなご容子で後進の僕たちを鼓舞してくださる。地域にとっていいことは誰がやったっていい。ギガスクール構想に自前の予算をつけた伊豆の国市の次なる一手はIT先進地区として具体的な実践を起こすこと。
IT先進地区《伊豆の国市》として具体的な一歩を!
小野市長を囲んで記念撮影。
左から、森友会(https://sinyukai.com/)理事長立山貴史さん、CEspace(https://cespace.co.jp/)代表取締役若泉大輔さん、伊豆の国市長小野登志子さん、僕、ベター・プレイス(https://bpcom.jp/)代表取締役森本新士さん。
宮本「誰よりも、あっ」
小野「私の次、にね笑」
宮本「はい!小野市長に次いで2番目にこの故郷を愛して止まない僕としてはこの土地の魅力を広く世界に発信して、1人でも多くのテック人材(IT特化)に訪ねてもらい、この地域に興味や関心、できれば愛情を持ってもらいたいと思っているんです!」
いよいよ伊豆の国市の首長、小野登志子さんを仲間達と訪ねることができた。
小野「ワーケーションは私もずっと温めてきました」
コロナ禍に入る前、市長は戦略室や関連する皆さんと奇しくもワーケーション誘致を協議していたという。
御多分に洩れず人口流出に喘ぐ地方都市伊豆の国市。
そこに住む誰しもが、この街を愛している。
なのに、具体的にこの街の未来を創造する活動は埋もれてしまう。
小さな町で、見えない壁や階層が人々を分断し孤立化させているようだ。
誰かが目立つと影に回って「あいつは目立ちたがり」と揶揄する。
活躍している誰かの失敗を見れば、「それ見たことか」と鬼の首をとったように嘲笑する。
見渡す自然は美しく古からの史跡は数えきれない。
そんな恵まれた土地にあって、人々の心は猜疑心や嫉妬心に覆われている。
限界集落、財政破綻。
言葉としては知ってはいても、誰も自分ごととは思っていない。
誰かの仕事。
自分は関係ない。
縦割り階層の序列で区分された市民はどこかこれからの市のことを他人事として捉えている。
誰かがやってくれる。
誰かがやってくれない。
常にそこに自分はいない。
評論家。
伊豆の国市のランドマーク葛城山の頂上から望む景色。
運慶作の国宝が5体も存置されている名刹願成就院では番犬ロッキーが迎えてくれる。
こちらは北条寺にある北条義時夫妻墓所。
自然や名刹は素晴らしい。
けれど、参加してくれた県外からの仲間達と方々を訪ねてみて見聞したのは人々の猜疑心や嫉妬心、つまりはエゴの深さ。
いいことなら、誰がやったっていい。
しがらみなんか突き抜けちゃえばいい。
誰かが何かことをなすことをよく思わない、あるいは陰口を叩くのは、どの世界も一緒だ。
そして、そんな陰口が怖くて、お行儀よく前後左右を目くばせしていたら、いつしか自分自身もそんな陰口や嫉妬の輩と同じになってしまう。
突き抜けなければならない。
僕たちの具体的実践。
CEspaceは大手ウィルグループが出資するIT人材に特化したワーケーション、シェアハウスの専業者。
そして、ベター・プレイスや森友会は未来経営塾の仲間達で、所属する企業の就労人口は10,000人を数える。
現在時代はリモートワーク、ワーケーションへと急激に変化している。
東京から近く、終電21:51の電車に乗れば不測の事態に見舞われても東京に戻ることができる。
未来経営塾に関係する職員の方々や、CEspaceのサービスの受益者らにとっては、伊豆の国市は格好のワーケーションプレイス。
数百、数千というテック人材がこの町の魅力に関心を持とうとしている。
そのことに、僕たち自身がまだ気づけていない。
当事者がやけに冷めている。
「どうせ無理」
バブルが弾け、旅館業も半分以下にまで減少してしまった収縮経済に「負け癖」がついてしまったのかもしれない。
誰かが必死に何かを行おうとしても、影に回って悪口が囁かれる。
あまりにもそんなことが多いと誰もが冷めてしまう。
誰のためにやってんだ。
伊豆の国市を訪ねた後で方々を見聞して感じたのはそんな悲壮感。
IT先進地区としての伊豆の国市へ。
夢を語る小野市長。
危機感をもち、向かうべき方向を示すそのお言葉に、僕はとても興奮した。
でも、誰もがそうというわけではないようだ。
「どうせダメ」
「なるべく、大過なく」
美しいこの土地に人々の暗いムードが覆っている。
でも、負けるな。
そんな地域でも、実際に普段接することのない、まちづくりや町おこしに打ち込んでいる何人かの心の炎は消えていなかった。
ほんの小さな火種だったとしても、きっと置き方、起こし方次第では、大きく燃え広がり人々の共感の輪を広げていくはずだ。
諦めてはならない。
仲間はいる。
僕たち自身が熱情を持ち、継続的で具体的な実践を重ねることこそ、その種火を燃え広がらせる鍵となる。
どんなに優秀な市の職員やコンサルや専門家を揃えても、真ん中の熱情が消えてしまっていたら何も始まらない。
依存してはならない。
自分たち自身が行動を起こし、行政やコンサル、専門家を利用していこう。
生コン屋さんのワーケーション誘致。
成否を占う鍵は、そこに住む、情熱ある個人の実践と連携にある。
宮本充也