2018/07/20
「目的?手段? GNNってなんだっけ?」
GNN(https://genki-namakon.net/)を通して親交の深い横浜東伸コーポレーション(廣藤社長)のプラントデザインリニューアルに駆けつける。GNNが生コン産業にもたらしたこと。そして、これからの役割について
リニューアルおめでとうございます!東伸コーポレーション
※東伸コーポレーションに到着。今まさに生コンが出荷されようとしていた
※エントランス。ロゴ超おしゃれ
※公私共にお世話になっております。代表取締役廣藤さん
プラントデザインを一新。
横浜に用事があったため普段顔を合わせてはいるものの改めて表敬訪問。
忙しいさなかに短パンとTシャツ姿で現れた僕を歓迎していただく。
公私共に信仰の深い業界の先輩。
話題は様々に。
中でも共に作り上げてきたGNN元気な生コンネットワーク。
改めて考えてもみるとこうして横浜の生コン工場に、
伊豆で生コンを操業する僕が短パンTシャツで訪問している光景。
社員の皆さんと打ち解けて会話している様子。
GNNという生コンアライアンスがなかった頃、
こうした光景は考えられなかった。
生コンは超地場産業。
1時間半の見えない壁が商圏を限定し、
その壁の中でカルテル(独占禁止法適応除外)が敷かれ、
縦型保守的閉鎖的な流通構造でユーザーの自由度は極めて低い。
そんな商慣習の中に、
横浜と伊豆の生コン工場が交流する理由は無い。
GNNはその生コン産業に流動的で水平的な新しい産業構造の芽を生み出しているのは事実。
日本全国の生コン工場が別の地域の同業者に自由に交流を求める「場」を創った。
それが、みんなで作り上げたGNNの功績。
そんなことを改めて共有した。
そして、そんなGNNは今後どうなっていく?
GNNという組織があって生コン工場?それとも、生コン工場があってGNN?
時として目的と手段が入れ替わることがある。
最近僕が警戒していること。
「GNNとは」
を語る風潮。
GNNはこうでなければならない。
GNNは会員数が110を超えた。
業界に大きな地位を確立し始めている。
GNNにふさわしい立ち居振る舞い。
GNNは〜〜でなければならない。
GNNとは・・・。
誰かが言い出す。
GNNという主語を持ち出す。
そもそもGNNとは、
「元気」「生コン」「ネットワーク」
それぞれの頭文字をつなげた略称。
どこにも守護としてのGNNは存在しない。
そもそも組織ですら無い。
会長のような役職も置いていない。
年会費や入会費なども規定されていない。
それは上記のような組織の目的かを最初から嫌っていたからだ。
組織とは本来手段であって目的では無い。
生コン工場が元気に、さらに元気になるための手段としてのネットワーク「場」
そんな想いを創業メンバーは名前に寄せた。
ただ、それだけ。
だから、GNNが目的化することは永久にない。
ただ、残念なことにこのところ少しそうした風潮が散見される。
業界団体でも利益団体でもなんでもないのに。
僕たちものづくりのラストワンマイルを握る「生コン」が志向すること
あくまでぼくたち「生コン」が輝くための手段としてのGNN。
これから廣藤さんや僕たち当事者は何を産み出すだろうか?
これまでの産業構造に恭順に従っているだけではない。
はっきり言って僕たち「生コン」が最も秀でている分野がありあまる。
ただ、現状の産業構造(権威を頂にしたピラミッド型構造)ではどうしても日の目を浴び無い。
※電気炉酸化スラグを砂に20%置換することで単位水量が大幅に減じられる
※フライアッシュや高炉スラグ微粉末を用いたコンクリートの初期強度を発現させる新しい思想のコンクリート化学混和材
もはや情報は一部の権威しか手にすることのできない社会ではない。
IT全盛の今を生きる僕たち「生コン」は、
想い
さえあればいつでも行動をすることができる。
もちろん、「生コン」はそれぞれ中小企業。
経営資源に乏しい存在。
普通にしていたら従来の産業構造の底辺に位置していて、
ただただお上から降ってくる富を口を開けて待っているしかない存在。
想いを形にしたい。
廣藤さんも、僕も、そしてどこかの地域で生コン工場に従事している誰かも。
心では「想いを形にしたい」と思っているはず。
主語は、そんな「生コン」従事者。
GNNはそんな「想い」を形にするために手段として生まれた企業間連携。
主語は、技術や理念を形にしたいと思っている「生コン」
上記に掲げた技術的テーマもそうだし、
しがらみにしがらんでいる産業構造をより流動的にするための施策もそう。
生コンパーソンは誰だって現状に課題を設定しているはず。
その行動を後押しするのは、
1時間半の壁を超えた連携
横浜の生コン工場がリニューアルしたということで駆けつけた。
そんな時に突然生コンの来し方と行く末について深い洞察を得ることができた。
僕たちは幸か不幸か「生コン」を選んでいる。
そして、選んだ以上実りある誇れる仕事にしていく義務や権利がある。
東伸コーポレーションのいでたち(写真)を見ていて。
新しい業態としての生コン。
新しいあり方。
そんな息吹を感じないだろうか。
今、生コンは確実に当事者たちの手で変化している。
さらにさらに、GNNという場を有効に活用した僕たちは、
実りある生コン産業を創り出していく。
生コンでいいこと。
宮本充也