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2017/03/09

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「沖縄の生コン」 連携・GNN・ローカライズ・タイムマシン

「沖縄の生コン」 連携・GNN・ローカライズ・タイムマシン

土地が変われば文化が変わる。

それは、国と国の違いだけじゃなく、

国内だって結構ある。

様々な分野の習慣に違いがあるように、

もちろん、そう、生コンにだってその違いがある。

さあ、生コンブログの始まりである。


出張で沖縄に来ている。

すごい。

沖縄、生コン、すごい。

本土の生コン関係者には驚かれると思うが、

「セメントがNだけ」

本土の常識だと、

N普通セメントのほかに、BB高炉セメント、H早強セメントってあたりが標準。

ただ、沖縄には鉄鋼メーカーがないため、スラグが流通していない。

それに、暑い、0度をしたまわるなんてことまずないから、

早強セメントも必要がない。

だから、現場で供試体を採取するときの黒板に、

わざわざ「N」とか記載せずに、

セメントといえばNだよN

みたいな感じになっているそうだ。


さらに、沖縄中南部エリアには25社30工場の生コン工場があるそうだが、

すごくうらやましいことに、150万㎥流通しているのだそうだ。

1工場平均50,000㎥って、全国平均の30,000㎥にくらべて、

1.5倍以上の生コンが小さな島に生み出されている。

すごい、うらやましい。

この需要はさらに10年は続くだろうとされているそうだ。


沖縄は島だけあって独特な生コン産業が形成されているといっていい。

金城キク商会、リュウゼン、沖縄セメント・・・といったグループがあったり、

米国規格が未だに残っていたり(基地の生コン)、

打ち放しコンクリートがやけに多かったり、

今日も沖縄の生コン関係者と話をしていて感じたことだけど、

それぞれの地域でそれぞれ独自の文化を形成している生コン業。

特に、1.5時間という壁に細分化されている産業だけに、

その独特の文化の度合いはほかの産業以上のものがあると思う。

そして、これが今後の生コン産業の成長のカギだと感じる。


他の地区に生コンを持っていく。

例えば、静岡から沖縄に生コンを持っていく、

なんてことは絶対にできないことだけど、

ほかの地区の文化(成功事例やノウハウ、技術、新製品)を参考にして、

自分の地区に持ち込む、

ということならできる。

他の地区で成功している事例をそのままパクることができるし、

同じ生コン文脈だから成功の精度が高い。

まるで、タイムマシン戦略、がやりたい放題。

さらに、それぞれ地域が違うから、商圏がかぶりハレーションを起こすこともない。

円満にお互いが文化交流することができる。

大手資本は全国区で商いをやっているケースがおおいから、

このようにはいかない。

どうしても、互いに隠さざるを得ない。

生コンは違う。


残コン問題にしても、事業承継にしても、その他の様々な問題にしても、

生コン工場はどうしても「単独で」なんとか解決しようとする。

いくら組合があったからといっても、隣の工場は基本的には競合他社。

なかなかあけすけにものが語れないのも現実。

その点、遠くの地域の商売がラップしない生コン工場同士なら、

その辺は結構あけすけに語り合うことができる。


他の地域の生コンの成功事例やノウハウを学ぶこと。

それが今後の生コン産業の成長のカギになっていく。

その意味では偶然だけどGNNがこれまでやってきたことは、

その時代の文脈に合致する。

3月17日に大阪で開催されるGNN技術勉強会 in 大阪には、

沖縄の工業組合関係者の方もご参加いただけることになっている。

こうしたご縁がどんどん膨らむことによって、

よりよい生コン業界を目指していきたい。

沖縄の生コン、明日も続く。


宮本充也

宮本 充也

主な著者
宮本充也

1級(舗装・造園・建築・土木)施工管理技士/コンクリート主任技士・診断士/砂利採取業務主任者/採石業務管理者

危険物取扱責任者(乙4)/毒物劇物取扱責任者/日本農業検定(1級)/エクステリアプランナー(2級)/運転免許証(大型・中型)

勉強中の資格:宅建士