2017/10/26
「生コン二重行政の影響」 ICT・IT・i-Construction・生コン情報・生コン伝票
生コンはどちらを見たらいいのかわからない時がある。
お客様、つまり、建設の指導監督省庁は国交省。
けれど、生コン操業(JIS)は経産省。
リーダーシップが2つある。
これ、結構、というか、かなり深刻な問題。
となる場合がある。
代表的なところだと、
回収骨材に関する見解
よく知られているように、
経済産業省においてはJISで回収骨材の使用を認めているものの、
国土交通省においては建築基準法では認めませんとなっている。
これは一例。
そして、
この問題実は生コンICT化にも影響を及ぼすことになる。
今風に言えば、
i-Construction
生コンも御多分に漏れず、
ICTを活用すれば生産性は向上する。
IT無頓着の各位を除けば、
よくご存じの通り多くの生産性向上が期待できることは言うまでもない。
IT無頓着の各位にはわからないならわからないなりに、
専門家に思い切ってゆだねるほうがいいと思う。
はっきりと断言できる。
ICTの波はいかに保守奥の院である生コンとて他人事ではない。
絶対に波にのまれる。
波に乗るか、
のまれるか。
これは当事者である僕たち自身の意識次第だ。
IT無頓着の各位には悪口ではなくて、
この局面に冷静な意思決定ができるはずがない。
何もしないでいるうちに、
みなさんが大っ嫌いなア○ト工場はがしがしICT化を進める。
緩慢な意思決定を続けていればガラパゴス化してしまう。
悪口じゃなくて。
実際尊敬しています。
ただ、ICTに関してだけはちょっとあれです。
気づいた人もいるだろうか?
生コン伝票の電子化
という一時期話題になったこの言葉。
いつしか、
生コン情報の電子化
という表現に変化している。
不思議に思った方はいないだろうか。
生コン伝票。
つまりJIS伝票は、
経済産業省の管轄。
生コン伝票の電子化はつまりi-Constructionの要請であり、
国土交通省の管轄。
不可侵な分野であるため、
いつの間にかさらりと、
生コン情報の電子化
なる表現に代わっている。
これも生コン二重行政の影響の一つ。
生産性向上はそもそもお上にやれと言われてやるもんじゃない。
そもそも僕たち自身不合理はできるだけ排除したい。
だから言われなくともやる。
やるから余計な邪魔をしないでください。
これが多くの生コン関係者の本音のようだ。
生産効率を飛躍的に向上させたい。
やってますよ、みんな。
やろうとして規格とか規制に邪魔されることばかりだよ。
明らかに素晴らしい技術であるのにもかかわらず、
ルールがどうとか規格がどうとか、
現実はこの手の悩みが尽きない。
されど、あきらめているわけではない。
二重行政がどうだろうと、
末端にいる生コン技術者はたくましく技術革新に臨んでいる。
そして現代はITの時代。
情報の流動性が飛躍的に高まった。
末端にいる個人でも努力次第で貴重な情報を手に入れる時代。
これからの行政の役割は、
阻害要因になっているいくつかの規制を緩和し、
技術革新を民間の活力にゆだねることだと思う。
そこにはリーダーシップは要らない。
お墨付きを与えて励ます姿勢を僕たちは行政に求めている。