2018/10/18
「直感と美と生コンクリート【Art Meets Concrete】」
生コン、そしてコンクリートに寄せられる期待はなんだろう。強度や耐久性など、各種性能を思いつく人が多いはずだ。一見無関係にも思える「直感と美」の時代、生コンクリートに求められるのは一体何か?規格が支配する生コンの新時代とは?
直感と美と生コンクリート
誰にでも大切な人がいるはずだ。
家族や友人。
恋人や隣人。
では、なぜ、あなたはその人たちと付き合ってるのだろうか?
どうしていつも一緒にいる?
きっと、理由を明確に答えることは難しいはずだ。
かくかくしかじかの条件を備えているため、彼女と結婚しました。
そんな条件付きの付き合いだろうか?
きっと、好きだから。
答えはそんなもんだろう。
感性や直感の領域で人は自分の意思を決定している。
誰と一緒にいるか。
ついつい一緒にいちゃったか。
いつの間にか。
そんなもんであるはずだ。
あなたがその人を好きな理由。
そこには、条件以上の多くが存在しているはず。
生コンクリートはどうだろう?
あまりにも当たり前のことかもしれないが、
発注者は生コンクリートを買う理由は明白だ。
・強度
・スランプ
・空気量
・コンクリート温度
明白に指定がなされる。
「いや、柔らかい方がいいと思ったんで」
そんな工場サイドの思いやりは不要。
お持ち帰り。
残コン。
それが、生コンクリートに求められる期待。
そう、条件付き。
条件が満たされなければそこには関係性は構築されない。
「なんとなく、フィーリングで、好き♡」
みたいな世界は存在しない。
そう思われてきた。
本当にそうだろうか?
Art Meets Concrete
※セメント新聞社が発行するCTことコンクリート・テクノのシリーズArt Meets Concreteに生コンポータルの事業が紹介される。
どうして、ゴッホの絵が好きなのか?
理由を明確に説明できる人はいるだろうか。
空が美しいとか。
川のせせらぎが好きだとか。
ITやテクノロジーの発展により説明不可能なものがますます少なくなっているこの時代にこそ。
僕は、直感と美が台頭するものと信じている。
僕が最初に度肝を抜かされたのは、
音クリート
(おんくりーと)
なんのことはない。
生コンプラントで生コン製造中にBoseのスピーカーで大音量で音楽をかける。
それだけだ。
で、音クリートだ。
開発のきっかけは、家を建てようとしているお施主さんが生コンの中に「不思議な聖水」を混ぜたいと希望してきたことがきっかけだったそうだ。
人それぞれに信じるものがある。
人それぞれに好き嫌いがある。
愛着がある。
それは他人には絶対に否定できない。
それが、直感と美だ。
※「気」を発信する装置。気コンクリート。
気コンクリートもそのひとつだと思う。
そして、以前も紹介したこれ。
※こちらは磁場を送り込む。がちで生コンのスランプが柔らかくなる。
JIS規格はこうした可能性を許容できるだろうか?
どうしても聖水を入れたいと願うお施主さんの希望に、
規格は「加水」として一刀両断。
顧客の気持ちに応えることはできない。
それは、これまでの規格。
これからの規格。
僕が主張していることは荒唐無稽だろうか?
めちゃくちゃ?
一笑に付される種類のもの?
そうだろうか。
あなたはあなたの全ての感情に説明ができるだろうか?
そして、様々に買うさまざまな価値それぞれに理由をつけられる?
これから迎える直感と美の時代。
ぼくたちが進むべき方向。
直感や美を大切にしてもいいのではないだろうか。
それが、ホモ・サピエンス人だけに許された特権なのではないか。
生コンで「いい」こと。
宮本充也