2019/03/31
「生コンがArtになる」サウンドアーティスト【あきにゃん】東京都現代美術館 「点音(おとだて)」 "no zo mi" レポート

東京都現代美術館リニューアルオープン。所蔵品は、岸田劉生、横尾忠則、オノ・ヨーコなど、現代の我々の記憶にも新しい作家から、草間彌生、村上隆、奈良美智など、今なお創作中の作品も含め約5400点。
東京都現代美術館その目玉は「あきにゃん」ことサウンドアーティスト鈴木昭男の「点音(おとだて)」と"no zo mi"
3月29日現代美術館リニューアルオープンの目玉イベントに生コンポータルも駆けつける。ゆきのさん(写真右上)はもともとあきにゃんこと鈴木昭男さんの熱烈なファンだったそうだ。
あきにゃんとダンサーのの宮北裕美さんが「道草」をテーマに場をアートに変えた。
今回のリニューアルを機に、屋外展示を新設。
そこに選ばれたのが、世界的なサウンド・アーティストの鈴木昭男。
(鈴木昭男さんの作品には生コンが利用され、その製造や施工に生コンポータルとしてご協力させていただいた https://www.nr-mix.co.jp/new_nama/blog/no_zo_mi.html)
今回、オープン初日イベント、《道草のすすめ―「点 音(おとだて)」and "no zo mi"》に参加。
鈴木昭男がダンサーの宮北裕美と共に、道草しながら美術館をめぐるという趣向。
イベントには100名以上の参加者が集まり、鈴木氏の出す様々な音(抱えたバッグの中から次々とアイテムを出す)。
それに耳を澄ますダンサーが群集を先導し、広い館内を各人が耳を傾けながら共に巡った。
イベント終了後のインタビュー
(インタビュアー生コンポータル二見)
-あの「点音(おとだて)」プレートは一枚何キロくらいあるんですか?
「一枚66㎏、私の身体であれを持ち上げると痛めてしまうので、裕美さんの細腕が頼りでした」
-表面の仕上がりはどうやったんですか?
「型枠の底にゴムシートを敷いて、そこをくり抜くことで、あのマークを作りました」
-面木の設置も上手くできてましたね
「ええ、あれが無かったら、この東京の都心の中、サンダーで削ることになってました。入れて良かったです」
-これ以降、第2弾とかの計画はあるんですか?
「もちろん、あります!」
-では、今度はぜひ本格的に生コンポータルにご協力させてください。
「ぜひ、長岡にもお伺いしたいです」
-では長岡に「点音(おとだて)」のレプリカを作ってもいいですか?
「ああ、富士の国での構想もあるので、ぜひやりましょう」
-プラント構内にも「点音(おとだて)」をいくつか設置して、裕美さんに踊ってもらうイベントを開催しましょう!
「いいですねぇ、ぜひやりましょう」(実は、ダンサーの裕美さんは、鈴木氏の奥様です)
-本日は忙しい中、ありがとうございました。
「宮本さんにも、よろしくお伝えください」
富士の国でも点音(おとだて)と"no zo mi"
ある日突然送られてきた1通のmail。
それは、サウンドアーティストとして世界的な評価を得ているあきにゃんこと鈴木昭男氏からの「作品の材料に生コンを使いたい」という希望だった。
僕たちがつくり世に送り出しているのはまがいもない工業製品。
機能材料。
それは人々の暮らしの基礎を支える材料。
その材料がArtを紡ぎ出す。
現代美術館の目玉の作品として利用される。
まったく考えられなかった展開。
僕たちが作っているのはアートになり得るのだ。
ITの現代に結ぶことができたArt meets concrete.
未来の富士の国構想もあるという。
今後生コンがどのようにArtと融合していくのか。
予め決められた台本なんかない。
きっと共感や情熱が混じり合い形が出来上がっていくのだと思う。
生コンでいいこと。
(レポート二見武馬)
宮本充也