2019/08/08
大地を削らない・汚さない・再生する、水を汚さない、CO2を固定化するコンクリート(その1)
東京大学野口教授、エクスショップ加島社長をスペシャルゲストに、佐藤渡辺、Barchip、施工の神様、日経コンストラクション、他全国から生コン関係者を多数集めたトライアルイベント「大地を削らない・汚さない・再生する、水を汚さない、CO2を固定化するコンクリート(残コンサミット)」レポート。
ものづくりや技術は飽和している
世界は生コン産業に何を求めているのか。
毎年生コン産業は13,000,000,000m3もの大地を削っている。
400,000,000m3とも言われる残コンは大地や水を汚す。
大量のCO2を発生させ、それらは地表を覆い尽くし自然が持つ本来の機能を殺してしまった。
なのに、なぜ、生コン産業は求められる方向に舵を切ることがでいないのか。
技術やものづくりはある。
なのに、どうして、それらは具体的な形とならない。
この問いをこれまで何年も考えてきた。
「大地を削らない・汚さない・再生する、水を汚さない、CO2を固定化するコンクリート」
具現化するための2つのブレイクスルー。
・規格
・新流通
工業製品である以上どうしてもつきまとう規格の壁。
ITはあらゆる壁を壊し今規格を検討する人たちと実際現場でものづくりに励んでいるラストマイルは垣根なく交流するようになった。
東京大学野口教授。
残コンをご縁に急速に連携が加速している。
現場のありのままの声を反映させる規格。
円滑に具現化させるための規格。
そんな文脈で協同が始まった。
そして、新流通。
工業製品をITマーケティングの文脈に寄せる。
エクスショップ加島社長。
日本で最初に「ITで建設資材を施工付きで販売した」会社エクスショップはここ10年で売り上げ10倍100億円を達成した企業。
誰もが「無理」と思っていた建設資材のITマーケティング。
その新しい流通が生コンと出会った。
飽和したものづくりと技術が市場で形になるための流通と共に整備されるべき供給体制。
現今の生コンは地域ごと組合運営がされた縦型で流動性の低い産業構造を形成している。
同じ文脈の製品(例えば残コン回収生コンやポーラスコンクリート)をよに供給する形態はとっていない。
少なくとも、800工場。
この数字にこだわるのは日本の地面を作ってきたアスファルト工場の数を意識したもの。
そして、1工場ごとに5社ずつの施工者のネットワーク。
つまり、4000社の施工体制。
さながらWEB状の工場と施工者の網の目が日本中を覆い尽くす。
そのネットワークに主役や名前はいらない。
そのネットワークが送り出す新しい文脈の技術やものづくりは2つのブレイクスルーによって市場に届けられる。
世界を具体的に変える。
産業の再定義。
そんな趣旨で世界中の技術を論じる。
「大地を削らない・汚さない・再生する、水を汚さない、CO2を固定化するコンクリート」
その挑戦は昨日(2019/08/07)静岡県伊豆の国市のセミナールームで始まった。
これは、新たな生コン産業の幕開けだ。
(その2につづく)
宮本充也