2016/05/30
「国交省アイコンストラクションはこうして実現する」米・Comand Alkon社との連携
アメリカ最大手と紹介できる、Comand Alkon社は、
建設現場→輸送会社(ダンプ・生コン車)→製造会社(アスファルト・生コンなど)→材料会社(骨材など)
を一元的にマネジメントするシステムを持った350名以上のシステムエンジニアを雇用する、
世界有数の企業。
このところ、様々な分野でIoT(Internet of Things)の声がかまびすしいが、
いつの間にか僕たちGNNマシナリージャパン(GNN5社から出資)も、そのうねりに巻き込まれている。
発端はIBB Rheology社のDenis Beaupre氏との出会い。
生コン車のドラム(容器)の中にある生コンの性情を、
「一本のProbe(検査端)で把握できるよ」
なんていう、最初詐欺師がまた現れたか?的な話に、僕たちGNNメンバーは、
「ついつい乗っかってしまい」
今に至る。
これまでには、GNNマシナリージャパンの毛利さんを中心に、筆舌に尽くしがたい苦心惨憺があったものの、
このたび、IBBは上記Comand Alkon社のもつトータルシステムの一部として採用が決定し、
日本国内に関しては僕たちGNNマシナリージャパンがオペレーションを担うこととなった。
このシステムはなにが可能になるか?
建設現場に供給される材料の、「すべての履歴管理」ができるようになる。
ゆりかごからはかばまで、すべてである。
これは、今国交省が推奨しようとしている、「アイコンストラクション」そのもの。
さすがは、アメリカ、進んでいます。
国交省が「やれ」言いましても、実は日本の生コン産業はそうそう簡単な世界ではない。
・80歳以上の方が未だに牛耳ってますし、
・若手が頑張ろうとすると潰しにかかりますし
・実際某メディアに対して圧力をかける
など、「ドラマだけじゃなくて本当にあるんだ、こんな腐敗産業」的な様相を呈しているため(なんちゃって)
なかなか先進的な技術は普及しづらい。
また、生コン工場の中にはけしからんことに、こうした先進技術の芽をつぶそうとしているむきもある。
明治維新もそうだったが、大きなパラダイムシフトというものに対しては必ず、
妨害が発生する
僕たち夢見る経営者や技術者の行く手を阻む社会が自然に生み出したシステムみたいなもんだ
こうした妨害に対して僕は反論しようとは思わない。
むしろ、こうした妨害を乗り越えてこそ、僕たちの実力が成長するくらいに思っている。
今までブラックボックスとされてきた様々な実像が、IoTによって解明されようとしている。
こうしたトレンドに臨み選べる選択肢は、
・見なかったことにする
・立ちむかう
の2つしかない。
ただ、今Comand AlkonのジェフさんやDenisさんと話していて思い出すのは、
「黒船」
目を背けることができただろうか?
見なかったことにできただろうか?
(黒船Denis Beaupre氏(笑))
今や若者たちは当たり前のように髪の毛を染めたり、洋楽を聞いてます。
昔どんなことがあったかなんて意識もせず。
生コン産業を取り巻く建設産業も同じことなんだと思う。
将来の建設技術者が、「そんな時代があったんだ」くらいにすることが、
今を生きる僕たちに求められる使命です。
宮本充也