2020/03/13
【生コン×COVID-19・「本音」と「建前」】
生コンの供試体は28日後に強度試験が行われる。
オリンピックの会場整備工事への出荷もひと段落して、4週後。
強度試験結果を持参して、久々に訪れた。
28日前との様相の変化が、ここまで激しいのも珍しい。
日本も含め、世界中で共通の話題が人々を席巻している。
「COVID-19」今も拡大中?封じ込めは可能か?いつ頃、終息する?
「こんにちは!お久しぶりです。強度試験結果をお持ちしました」
久々に顔を合わせた監督の表情は、苦いものだった...
工事の進み具合、完成した構造物、残りの日程、などなど。
ひとしきり会話を交わした後、核心に触れさせてもらう。
「で、開催自体はどうなるんですかねぇ...?」
恐らくこんな質問は、人と会う度にされているのだろう。
監督の返事も短く、簡単なものだった。
「まだ我々も全然(開催の是非は)分からない」
「予定通りに進めて、できることをやり切るのみです」
日本中のオリンピック関係者が口にするだろう言葉を代弁してくれた。
「本音」なのか「建前」なのかも分からない。
そう答えるように、言論統制されている(?)訳でもないだろう...
ここ1~2週間の動きを見ていても、それが厳しいことは、想像に難くない。
(実際、発言に影響力のない人間だからこそ、こんなことを口にできる)
WHO(世界保健機関)が「終息宣言」を出すまで状況は変わらないだろうことは、以前触れた。
また、その「終息宣言」を出すための基準は、<ウイルス患者がいなくなって28日間経過すること>
詳しくはこちら→
そこで参考になるのが、過去のコロナウイルスの事例。
これらが「終息宣言」までに要した統計を見てみると...
SARS(サーズ)
2002年11月16日:中国南部で発生
2003年7月5日:WHOによる終息宣言
MERS(マーズ):発生自体は中東(2012年)
2015年5月20日:韓国で流行
2015年12月23日:WHOによる終息宣言
どちらも終息までには7か月以上、要していることがわかる。
(今回の COVID-19に関しては、2019年12月 中国武漢にて発生、と言われている)
東京オリンピックが、2020年7月24日 開幕とされている。
その3週間ほど前、7月初めには終息している必要がある。
この祭典には、選手団以外にも各国スタッフが前乗りも含めて来日する。
実際、その海外から来るスタッフたちを、受け入れる度胸があるだろうか?
昨今、感染が多い地域からの客は、
日本人だって煙たがられていると聞く...
「北海道から来ました」
「愛知県に滞在していました」
「クルーズ船に乗っていました」etc.
自分でもドキッとしている時点で、
その風評被害の根強さを実感できる。
前提として、各国の選手団は、厳密な検査を受けてきているだろう。
では、選手じゃないスタッフが、突然宿泊したいと言ってきたらどうなる...?
「トランジットで中国を経由してきた」
そんなパスポートを見ただけで、敬遠しないだろうか...
「まだ我々も全然分からない」
「予定通りに進めて、できることをやり切るのみです」
「本音」と「建前」のせめぎ合い。
事態の早急な収束を、おとなしく待つ以外に方法はなさそうです。
NR試験室 二見