2018/05/26
「子供に自慢できる仕事してる?|GNNワークショップ」
敢えてOUTとINという区分けを明確にして開催したGNNワークショップ in 岡山・白石建設。組合もOUTもINも誰にとっても大切なこと。生コン工場として選ぶべきこと
子供に自慢できる仕事してる?
12年前に所謂OUTという選択をした白石建設。
売り上げはガタ落ち。
他者と違うことを選択する。
相当の覚悟だったことがうかがわれる。
僕にはできるだろうか?
想像できない。
その時の動機付けが、
「今自分達がやっている仕事は果たして子供に誇ることができるだろうか?」
という問いかけ。
全国に3000工場と言われる生コン工場。
いろいろな動機付けで大勢の人たちが生コンに従事している。
彼らが作った生コンはその土地の重要なインフラに姿を変える。
誇りを持てる仕事のように思える。
けれど、実際その仕事に誇りをもって。
次代をつなぐ子供達に胸を張れる仕事として。
向き合っているだろうか?
大切なあり方のために白石建設は「変化」した。
OUTという選択肢
言葉が持つイメージで考えると、
「OUTって悪いことしてそう。コストのためにいい加減な管理してそう」
一般には知らないけど、
生コン業界でのイメージはそんなところかもしれない。
いつの間にか評価の主体が自分達になっていないだろうか。
組合、IN、OUT、唱えているのは実は僕たち生コン業界だけであって、
世間は僕たち生コン業界にその手の話は全く求めていない。
ただ、良質な生コンクリートを安定して届ける。
そのことだけを要求している。
日本全体でいうところの「生コン産業」は胸を張ってその要求に答えているといえるだろうか。
いつしか主語が自分達になって、
評価のベクトルが「規格」になって。
規格に従うこと≠顧客満足
特にシステマチックに運営され顧客満足とは別の理屈で、
「わりけつ」
された需要に対応する。
その中で本来の感覚が失われていく。
お客様を喜ばせる。
「ありがとう」
と言ってもらえる。
商売の本質から遠ざかっていく。
一方、組合の後ろ盾もなく「もろに」顧客と向き合わざるを得ない業態。
激流に翻弄されていくうちに砂利が磨かれていくように。
生コン業という業態が磨き上げられていく姿をみた。
理屈をこねるのではなくて、
あり方が自然に変化していく。
そして、市場に選ばれる。
新しい生コンの秩序が求められている
現代の建設業界における生コンの秩序は、
全国に200以上と言われる組合の集積。
それに対してINとOUTという構図がある。
だから、OUTという存在は組合があってこそ。
組合が壊れてしまったら秩序もへったくれもなくなってしまう。
これは事実のように思える。
組合という制度はただし右肩上がりの経済を前提にしている向きがある。
議論は次第に深まり、
給与体系や会計、組織論などに波及する。
「昇給」
「年功序列」
当たり前のように従うべきとされるそれら制度は、
肥大する経済の中で組織としても右肩上がりを前提としたもの。
その「右肩上がり」という前提は過去のものとなっている。
そこには新しい秩序が必要となっていく。
子供に誇れる仕事。
楽しい、うきうきする、わくわくしちゃう。
これから何が起きるかわからない興奮に包まれる。
過去にもしかしたらあったかもしれない今の生コンの秩序、
「組合」
に今それらが満ち満ちているだろうか?
これから広がっていく楽しい予感に胸を躍らせているだろうか?
目は死んでいないか?
OUTでもINでも構わない。
いちいちの工場が課題設定を持って、
「どうせ生コンだし」
とか、
「しかたい。しょうがない」
なんて言葉を吐かずに上を向こう。
業界の秩序を作っていくのは日々生コンに従事しているぼくたち一人一人だ。
宮本充也