長岡生コンクリート
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2016/06/17

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「建設ICT」目的は単純に地域の安全を守る

「建設ICT」目的は単純に地域の安全を守る

横文字のITまたはi関係の用語には自動的にアレルギーを感じる人もいるだろう。

・IoT;Internet of Things

・建設ICT

・i-Construction

・VR;Virtual Reality

などなど、僕たち建設業界にも横文字が押し寄せている。

「あー、また横文字かよ」


この時期僕たち建設業界は、総会シーズンを迎える。

建設会社単位で協力業者が一堂に会して最新のトレンドを学んだり、

技術者同士が交流を深めたりする、年次のイベントだ。

今日は地元伊豆の国市の建設リーディングカンパニー土屋建設さんの総会に参加している。

少し同社の紹介をすると、もちろん、

・建設業

というのが素顔となるが、そのほかに、

tsutiya.jpg

・農業

・地域振興

・地域防災

・ジオサイト

・6次産業化

という複数の顔を持っている。

他の地域の建設業のリーディングカンパニーも同じだとうれしい。

同社の経営は「源流」に重きを置いており、当たり前のことだが、

「実りある地域社会」

がない限りは、そこに経済発展はなく、つまりは場所そのものに価値を見出している姿勢だ。

「建設だけがよけりゃいいや」

なんて姿勢が続くわけがないという前提から複数の多面的な活動を行っておられる。


ITによってもたらされた多くの産業構造の革新は生き馬の目を抜くようなスピードだが、

冷静に冷静に自分たちが暮らしている土台を考えると、

土や水や空気や緑は、太古の昔とそれほど変わることはなく、

そしてそこに住む人たちの暮らしも大きく変わらない。

みんな生身の人間だし、自然という土台の上で暮らしている事実には変わらない。

VR(仮想空間)や情報革命がそのものが、豊かな暮らしを支えるなどありえないのだ。


建設のありがたみ、一番わかりやすいのは、

「災害」

いっぺんに現実が牙をむく。

災害の現場に足を運んだことがある方ならお分かりのように、

普段いかに見事に統制された仕組みの上で暮らしているかを思い知らされる。

そして、その現実に臨んだ時に、携帯やスマホそのものが僕たちを支えているわけではないことに気づく。

建設行政は縦割りだとか無駄遣いだとかとかく批判の的となっているが、

実際に取り組んでいる僕たちが有事の際に一般のみなさんの安全を守る。


・自衛隊

・消防

・警察


確かに守ってくれるかもしれないけれど、すぐに気にかけてくれるのは、

「ご近所の建設業に勤めている普通のおじさん(お姉さん)」

ということに、年に1回の総会出席で気づかされる。


土屋建設産の今年のテーマは、

「建設ICT」

出た、横文字。

だが、なにも新しいことではなく、これまで使ってきた、

・スコップ

・重機

・丁張

と変わらない、単なる道具、とっても便利な道具である。

それそのものにあまりあたふたする必要はまったくない。


情報革命によってたくさんの壁が取り払われて、

多くの知的価値が水平の脈で普及しはじめる。

「防災」

は、僕の経験だとなかなか経験の蓄積が図られにくくなっている。

言葉は悪いが、「のど元過ぎれば」があって、一元的に経験を蓄積するような仕組みが確立されていないと思う。

それぞれの地域でそれぞれ真剣に「建設」や「防災」に取り組んでいる人たちの智慧が、

ITを通じて集積されるような時代、そしてそれら集積がそれぞれの地域の特性に応じて利用されるような社会。

そんな建設業がすぐ近くまできているような気がする。


今日の建設ICTの説明では、

・今まではタブーだった「省人化」→「俺たちの仕事なくなっちゃうじゃん」

・実際に人が足りなくなり、担い手はおろか災害の際の被害が大きくなってしまう

・ICTによる技術革新により本来の省人化技術が普及

という流れを具体化させるためには、

・教育による人的資本の質の向上

が必要不可欠、ということだった。

忘れてはならないのは、僕たちは人であり、道具は人によって使われるということ。

色々言われることの多い建設業界だが、一人ひとりは真剣に学んでいて、

「もし、万が一」

が起きても、なんだかんだ頼りになる地元の建設会社が最先端の知識を活用して、

みんなの安全を守れると誓って言える。


宮本充也

宮本 充也

主な著者
宮本充也

1級(舗装・造園・建築・土木)施工管理技士/コンクリート主任技士・診断士/砂利採取業務主任者/採石業務管理者

危険物取扱責任者(乙4)/毒物劇物取扱責任者/日本農業検定(1級)/エクステリアプランナー(2級)/運転免許証(大型・中型)

勉強中の資格:宅建士