長岡生コンクリート
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2016/10/09

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「生コン×ITの本当の価値」IT業界から学ぶこと

「生コン×ITの本当の価値」IT業界から学ぶこと

ものごとには秩序が大切。

仮にこれまで人々が造ってきたすべて、

・インフラ

・法律

などが、ある日突然消滅してしまったとしたら、

経済は立ち行かなくなり人々の暮らしも破たんする。

「平地に人がたくさんいます」

という無秩序では困るので、人々は法律(ルール)やインフラを整えることで、

高度な社会を築き上げてきた。


創り上げていく過程では、統計的に把握しやすいこと、が求められる。

でなければ秩序を作り上げることが難しいため、

散らかった状態で存在しないように作用が働くことになる。

こうした根本的な作用は生コン流通だけでなくてすべての産業に同様だろう。


日本の生コンの流通構造もこうした背景から成り立ってきた。

1.社会ニーズとして、橋・ビルなどのインフラが発生する

2.創造するために入札があり、担い手(ゼネコン;GC)が決まる

3.GCに出入りする商社(大手)が決まる

4.大手商社が取引する当該地区の地区商社が決まる

5.地区商社がその地域の組合や工場と交渉する

6.生コン納入工場が決まる


6階層に秩序立てられた流通構造が出来上がっていて、

下層にある生コン工場はこの文脈においてできることは少ない。


先日未来経営塾でご一緒させていただいているSIer(IT業界)の社長の会話で、

「上層、つまり元請を狙いに行くことで成功している」

というくだりがあった。

情報戦略テクノロジー(髙井社長)

https://www.is-tech.co.jp/index.html

IT業界においてもまさしく同じ階層構造で秩序が保たれており、

下に行けば行くほど取り分がすくなくなるようになっている。

また、生コン業界のように組合が許されていないため、

自衛の手段が限られている。


転じて生コン業において同じことを考える。

秩序の中でイノベーション(ルールや枠組みから脱する)を考えた場合、

例えば同じ手法で、

「2.創造するために入札があり、担い手(ゼネコン;GC)が決まる」

の時点で、最下層6に位置する生コン屋が訪ねて行って、

「こんにちは。僕から生コン買ってください」

をしたとしよう。

僕は以前この手法やってみたことがあるのでわかるんだけど、

全然相手にされない。

僕の営業手腕がいけてないからではない。

2と3の関係性は

「当該地区の生コンの商いにかかわらず全国区」

だから、

仮に当該地区の生コン購入においてとびっきりの条件を工場が出しても、

ゼネコンにとっては、何十万m3のうちの数千m3でしかないため、

取引の濃い商社との関係性を断ち切って当該生コン工場との取引を優先することはない。


ってことになるのだけれど、

おそらくIT業界でも如上まではいかないにしても近いメカニズムは働いているだろうから、

そこをぶちこわして活路を見出している髙井社長は本当にすごいと思う。

尊敬してます、更なる飛躍を期待してます。


さて、実は生コン流通はその縦の脈だけではない。

少量諸口

と呼ばれる流通形態もある。

秩序立てて脈どりしづらい分野のこと。

例えば、

・その辺の住宅の土間コン

・山道の舗装コン

・区画分けのための擁壁

みたいなんが、それ。

需要の発生が偶発的でまったく脈どりされていないため、

確かな流通量の把握ができていないのだけれど、

かなり膨大。

縦の秩序で把握されている生コン程はないにしても、

1兆円産業の仮に10%だったとしたって、1000億円規模となる。


縦型の産業構造の前提としては情報伝達の仕組みが合理的だから。

つまり、地域の回覧板と同じで、市町から区長→組長→各家庭

みたいな「縦型の情報の流れ合理的である」という考え方から、

それにならって商流も縦型になっていく。その、

「縦が合理的」

という大前提が情報技術(IT)の登場によってここで壊れることになる。

生コンでいう、縦の秩序で把握できない1000億円の市場も、

工夫と行動によってリーチできる分野になっているということ。


僕はここで勝負したいと思っている。

もともと僕は上下関係があまり好きじゃなくて、

客だから威張り散らされるということに昔から違和感を感じている。

どうしても上下の脈では力関係が決まってしまう。


・情報を持っている人>情報をもらう人

・お金を払う人>お金をもらう人

・モノを必要とする人>モノを提供する人


ただ、言うまでもなく人の価値に上下はない。

縦の脈で括られることのない市場では血の通ったFace to Faceeがある。

人間らしい互いを尊重し合った素晴らしい関係性がそこにある。

ただ、それらは脈として構造として把握されずらくて、

市場としては認識されることはなかった。

つまり、金にならないからビジネスとしては無視されてきた。

僕が人生を賭してやってみたいと思っているテーマは、

縦の脈に属さないけど真剣に日々生活をしている貴重な個人が、

適正に評価され価値を認められそこに市場としての価値を産み出すこと。


先日ノーベル賞を獲ったおじさんがインタビューでおっしゃってたけど、

新しい事を作るためには最初に壊すことがとっても大切

ITの登場によりすべてのリソースの流動性が高まった。

つまり個人一人ひとりの活躍の場がそれだけ増えてきた。

畜生ではない人として本来の価値が発揮される素晴らしい時代に生きている。


宮本充也

宮本 充也

主な著者
宮本充也

1級(舗装・造園・建築・土木)施工管理技士/コンクリート主任技士・診断士/砂利採取業務主任者/採石業務管理者

危険物取扱責任者(乙4)/毒物劇物取扱責任者/日本農業検定(1級)/エクステリアプランナー(2級)/運転免許証(大型・中型)

勉強中の資格:宅建士