2020/07/13
【建築現場とJASS 5】
「ここの現場での供試体採取は、9本です」
地元ゼネコンが請け負う、大規模な建築現場。
現場に行くと、
監督から代行試験の指示をいただく。
「その内訳はぁ...」
メモを取りながら伺う。
・標準養生 28日強度
・現場水中養生 28日強度
・現場封かん養生 91日強度
「あれ、<7日強度>はいらないんですか?」
メモを見返しながら、問い返す。
「うん、とりあえず設計から、そういう指示を受けているから」
なるほど、なるほど。設計事務所からの指示。
それならば間違いはない。
<指示を受ける>と、<指示に従え>ばいいので、楽ではある。
とはいえ、ほとんど(9割以上)の現場では<7日強度>を採る。
この違和感は、何だ...?
ここは、<建築>の現場。
標準仕様書JASS 5を、事務所で再確認。
すると、件の違和感の回答を得られた。
圧縮強度に規定されている項目(抜粋)
・使用するコンクリートの強度は、材齢28日において調合管理強度以上とする。
・材齢91日において、品質基準強度以上とする。
・施工上必要な材齢において、施工上必要な強度を満足するものとする。
ざっくり要約すると、JASS 5では、
特に、<7日強度>が求められていない、ということ。
では、何故、
ほとんどの現場で、7日強度を採取しているのか?
それについては、また次回(つづく)
NR試験室 二見