2020/07/14
【建築現場のJASSとJIS】-2
<建築工事標準仕様書JASS 5>では、
圧縮強度試験の確認に、<7日強度>が求められていない。
圧縮強度に規定されている項目はというと(抜粋)、
・使用するコンクリートの強度は、材齢28日において調合管理強度以上とする。
・材齢91日において、品質基準強度以上とする。
・施工上必要な材齢において、施工上必要な強度を満足するものとする。
しかし、建築現場で試料を採取する際、
指定される本数は、6本、もしくは9本というのが多い。
その内訳は、1週と4週が基本。
残りは予備、もしくは、3日強度などと指定される。
何を根拠に、こう規定されているのか?
そこで、JIS<日本産業規格>が出てくる。
JIS A 1108(コンクリートの圧縮強度試験方法)には、
以下のように記してある。(抜粋)
「試験を行う供試体の材齢が指定されていない場合には、1週、4週及び13週、又はそのいずれかとする。」
この文章を分解すると、
・「指定されていない場合」と記されているので、
→「指定されて」いれば、それに従うということ。
・「1週、4週及び13週、又はそのいずれか」
→「そのいずれか」と記されているので、このうちのどれかを確認するということ。
とはいえ、上記<JASS 5>の規定にも沿う必要もある。
具体的にいうと(上部抜粋より)、
・調合管理強度以上とする。
・品質基準強度以上とする。
これらの強度を確認するためには、
<1週の材齢>では、ちょっと足りないのが現実。
実際は、<7日強度>の発現具合から、
<28日強度>は、このぐらいの強度になるだろう、と予測するのが一般的です。
さて、ここで出てきた、
<調合管理強度><品質基準強度>
これらの違いとは何か?
それについては、また次回(つづく)
NR試験室 二見