2020/02/03
【あの頃は良かった話・JIS認証審査2】
「話しがあっちこっち飛んでしまい申し訳ないけど...」
審査の合間にも、業界の大先輩からは、次々とよもやま話がこぼれだす。
首都圏での暑中コン対策・骨材の供給事情・型枠の清掃、などなど。
時にテクニカルに、時にケミカルに、時にシニカルに...終始笑顔なのがいい。
そこで備忘録も兼ねて、テクニカルなネタをひとつご紹介。
プラントミキサーの練り混ぜ時間についてのお話。
(ちなみに、特殊で専門性が高く、通常の練りにはまったく参考にならない)
(という訳で、以下、読み飛ばし可)
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ビーライト系コンクリートは、練り混ぜ時に初期こわばりが起こる。
この「初期こわばり」を、「偽凝結」と呼び、製造時には注意を要する。
具体的にいうと、練り混ぜ時間を他の配合よりも長くしてやるということ。
90秒~120秒練り混ぜることで、こわばりを強制的に崩すのが効果的だそうだ。
「ビーライト系」というのは、「L・低熱」や「M・中庸熱」のセメントのこと。
対して、「H・早強セメント」などが「エーライト系」と呼ばれている。
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さすが首都圏でトップクラスの出荷をしていた工場での経験談。
研究職の人や、カルトなマニアには「なるほど~!」と頷けるのだろう。
とはいえ、通常の生コンプラントでは、
「低熱セメント」はおろか「中庸熱セメント」なんか見たこともない...
内容はともあれ、大先輩が楽しそうに話す昔話は面白い!
「あの頃は良かったよ~!」と、職人の親方がよく話していたのを思い出す。
さて、ロストジェネレーションと呼ばれる僕ら氷河期の世代。
いつになったら、「あの頃は良かった話」を後輩に話せるようになるのでしょう...
NR試験室 二見