2017/07/26
「これまで思い続けていること」
生コンを始めてからこれまで思い続けていること。
例えば当社長岡生コン。
前期は過去最低水準の生コン出荷量だった。
17年前から会社の数字を見ているが、
なだらかな右肩下がりの下降線となっている。
都度できることを考え出荷減に対応してきた。
特に前期は当社をはじめ静岡東部地区は出荷が低迷した。
僕の記憶でも80万㎥エリア内に市場があった。
それが、前期は40万㎥代にまで低迷する。
僕の知る時代でも半減近い低迷をしているのだ。
そして、今期。
前年が「底を打った」と表現できるようだ。
最初の3か月も昨年同様(またはそれ以上)の低迷を見たが、
2020五輪開催に向けた需要の賑わいもあって、
中盤~後半戦にかけてはかなりの出荷が見込まれている。
おそらくこのムードは2020または2025あたりまで続くだろう。
なんとなく「結構仕事あるね」みたいな状態が続く。
そして僕たちは麻痺をしていくことになる。
生コンを始めてからこれまで思い続けていること。
仕事があったりなかったりに僕の努力は関係ない
ということ。
生コンの宿命ともいえるだろう。
「今期は忙しいね」
「来年はぼちぼち息をつけるかな」
「去年はひどかったね」
これら会話はよく聞くものだが、
会話している当人らの影響はその需要にまるでない。
彼らの努力が実ったからとか、
彼らが怠ったからとか、
そうしたことが需要動向を左右するのではない。
だから僕たち生コン屋は自分ではないただ周囲の環境によってのみ、
忙しいとか暇だとかそんなことを感じている。
まるで草木のような存在。
意志がないのだ。
もちろんそんな中でもできることはある。
例えば組合活動を通してきちんと地域内の供給体制を整える。
つまり、2個1と呼ばれたりしているが、
組合がリーダーシップを発揮して地域内の需給バランスを整える。
重要な施策だと思う。
適正な価格で需要家に安定品質をお届けする。
これが生コン組合の使命だと思う。
それでも。
それだとしても、僕たち生コン屋は自ら需要を作り出すことができない。
2020まで3年を切った。
なんとなく忙しい感じ。
そんな感じが3年続くとする。
自らの意志を発揮せず、
自らの力で社会に対して生コンの在り方を変える。
そして新たな需要を構築して、
生コンが低迷したとしても成立する生コン業、
または生コン組合の在り方。
なんとなく忙しい感じに、
なんとなく過ごしてしまい、
なんとなく3年後を迎える。
これだけは選んではならない選択肢だと思う。
昨日、今日と静岡県の市場に関係する人たちと話をしていて、
僕は当たり前のことだけれど生コン工場であり、
地域のインフラ整備に貢献することが最優先の課題であり、
そのための手段として、
出荷低迷に負けない強くてしなやかな生コン業
を創造することを求められていると再認識している。
なかなか70代80代の人たちが居座っていなくならない。
そんな風に嘆く20代30代がいる。
これも筋違いな話だ。
居座っていなくならない。
それは他人事の感覚であり当事者意識が希薄なだけ。
僕たちが頼りないから70代80代の人たちがいつまでもしがみついている
という風に自己責任を強く認識すべきだ。
僕も含めて、
今の20代、30代がきちんとした課題設定をこの業界に規定して、
必要とされる行動をきちんと実践していく。
それ以外に生コン業の再新再生は図り得ない。
誇れる仕事を実践し、
より実りのある業界とし、
若い才能がもっと集まってくるような。
そんな業界にするのも。
生コンに携わる一人ひとりの努力の集積に他ならない。