2018/06/01
「エクステリア大手問屋が唯一扱わない製品|生コン」

生コンもエクステリアもどちらもおよそ一兆円産業。流動性の高いこれからますます進化・変化していくだろうエクステリアに比べ生コンの流動性はきわめて低く保守閉鎖的。両者のギャップの中に商機を見出す。
エクステリア大手問屋が唯一扱わない製品
生コンにとってのエクステリアのイメージって?
生コン従事者にとってのエクステリアのイメージ。
少量、時間がかかる、小型が多い、儲からない。
逆にエクステリアにとっての生コンは?
時間通りに来ない、半製品だから手間ばかりかかる、馴染みの生コン工場がない。
土間コンに代表されるエクステリアの生コン。
カーポートやブロックや門扉やらと並び、
「必ず利用される建設資材」
でありながらもその存在感は他とは異なる。
エクステリア大手問屋が唯一扱わない製品。
それが、生コン。
不思議に思わないだろうか?
※Google画像検索「エクステリア製品」からの引用
同じ場所に使われながらもまったく異なる流通体系
新築でもリフォームでもエクステリア雑誌を開いてまずわかること。
土間コンに関する製品が皆無。
石張りや樹脂舗装やタイルやインターロッキングブロックなど、
別の舗装を謳う製品カタログはあれど、
土間コンそのものを取り扱っているエクステリアカタログは無い。
駐車場土間コンは土間コンが前提。
不動の地位を確立しているかのようだ。
それなら大手エクステリア製品問屋が土間コンを取り扱っていてもいいようなもんだが、
これまで50年以上刻まれる歴史の中で、
「生コン」
はエクステリア業界の中で一度も「商材」として位置づけられたことがない。
改めて考えてみれば実に不思議な習慣だと思われる。
なぜ、生コンは商材たり得ないのか?
いずれも独自の成長を遂げた生コン・エクステリア産業
生コンもエクステリアも1兆円産業と言われている。
水の次に流通する材料「生コン」
工事と流通コストを合わせると1兆円に迫る「エクステリア」
多くの労働人口を抱える両者をつなげるのは唯一、
土間コンクリート
これまでも数多くの土間コンに関わる記事を紹介してきたが、
現状の業界における土間コンのイメージは実にネガティブ。
色むらやクラックやら水勾配やら施工の手間などがその理由。
かすがい役である土間コンが負のイメージであるため、
エクステリアと生コンは融合しづらい。
そこに僕はチャンスを感じている。
もしここにイノベーションを起こすことができれば、
両者の市場は溶け合い新しい事業機会が生みだされる。
そう考えさせられることがとても多い。
生コンに従事する立場から考えると生コンは今後何もしなければ低迷しかない。
進んで事業機会を見出していく努力をしていかねば、
ますます斜陽産業として若者や女性に選ばれることはないと思う。
エクステリアは結構キャッチーなイメージがある。
生コンの無骨なイメージに比べておしゃんてぃーというか。
エクステリア雑誌を眺めると意匠的な表現が非常に多い。
その言語が現状生コンには希薄。
両者の産業が融合することで新しい市場が開かれていく。
そんなことを夢想しながら日々の仕事に取り組んでいる。
生コンでいいこと。
宮本充也