2018/07/18
「砂漠の祈祷師とブロック塀診断士」
大阪北部地震で改めて注目されているブロック塀の危険。日本はいつもそうだが「問題が起こってから慌てる」文化は治りそうもない。身の回りにいる人が日頃から訴える主張に耳を傾けてみよう
砂漠の祈祷師とブロック塀診断士
またなんか言ってるよ。
しつこく同じことを主張し続ける。
「売り込みですか」
へらへら笑いながら頑張っている人のことを揶揄する。
砂漠の祈祷師。
100%雨をふらせることのできる祈祷師。
砂漠であったとしても。
どんな環境であれ100%。
その理由は、
「雨が降るまで願い続ける」
という単純なもの。
途中でやめてしまっては100%ではなくなる。
砂漠の祈祷師という逸話は技術の普及に多くの示唆を与える。
「また、残コンね。はいはい。」
「流動化処理土?なにそれ?」
僕にも経験がある。
大切なことは途中でやめないこと。
事業というものは不条理の連続だ。
途中で何度もやめてしまいたくなる。
これを続けるためには強烈な動機付け。
「なんでやっているのか?」
が重要になる。
有限会社エクスパラダ(https://exparada.com/)の小林会長のブロック塀診断士の歴史はまさにそんな歴史だったそうだ。
伝え続ける。
無視され続ける。
人はその存在を否定されたらどのように感じるだろうか?
「生コン屋なんてなくていいよね」
もし街角で一般市民のそんな言葉を聞いてしまったら。
その日1日は切なすぎてどんよりしてるだろう。
「なに?ブロック塀診断?は?」
社会はブロック塀診断の重要性に一顧だにしなかった。
そして、その結果大地震発生、
一度に多くのブロック塀が倒れまくって、
貴重な命を奪う事件が発生して。
ようやく、
ブロック塀診断士の知見に頼ろうとする。
これって、どうなんだろうか?
(ブロック塀診断士のHP:https://jpex.or.jp/shindansi)
大切なのは隣人の主張に配慮できる思いやり
流動化処理土(https://www.nr-mix.co.jp/lquid/)の時もそうだった。
博多駅前で陥没事故が起きる。
たった1週間で完全復旧を果たす立役者となった。
そこからようやく注目される。
「あの、おたくでやってたあれって、LSSのこと?」
多くの技術が世に真を問うているのだと思う。
営業とか売り込みに見えてバカにしたくなる。
ぼくにもそうした心理はあるのでわからなくはない。
ただ、胸に手を当てて考えてみたい。
自分は何かを世に問いただしているだろうか?
自分が信じた価値を世の中に示そうとしているか?
ただただ人が努力していることをバカにし笑って、
自分は失敗しないことをスマートだと感じていないだろうか。
大阪北部地震。
幼女の命を奪う痛ましい事件が起きてしまった。
これは、事故ではなく事件だ。
主張し続けてきた人たちがいる。
その声に耳を傾けることのなかった社会がある。
今更ながら小林会長に寄せられる問い合わせは増える一方だという。
かといって、奪われた命は戻ってこない。
価値の普及とは並大抵の根性では続かない。
やったことのない人は一度でもやってみるといい。
新製品や新技術を情報発信してその価値を社会に問う。
想像以上に世間の冷たさに驚くと思う。
誰も基本相手にしてくれない。
人の話には興味がないのだ。
それでも負けず続ける。
しつこくしつこく続ける。
いつ評価されるなんて知れない。
そもそもその評価を目的にしているのならきっと続かない。
生コンポータルでもしつこく「生コンでいいこと」を伝え続ける。
次世代の土間コン透水性コンクリート
流動性埋め戻し材
打ち放しコンクリートの特殊補修「生コン屋さんとコンクリート補修」
「残コンスラッジ処理システム」
そのどれもが社会貢献できると信じている。
続ける。
最後の1人になったとしても続ける。
その覚悟で改めて努力しようと思った。
生コンでいいこと。
宮本充也