2018/11/02
「【快挙】フェラーリ博士、コンクリート化学混和剤の世界一に輝く」
世界の化学混和剤分野のトップリーダーに与えられるアワード。世界企業MAPEIのシニアリサーチャーであり生コンポータルの技術面を長年にわたってサポートいただいているフェラーリ博士がこの度その栄冠に輝いた。この快挙を全力で祝福したい。
化学混和剤分野の世界一 Dr. Ferrari Giorgioとは?
※International Conference on Superplasticizers and Other Chemical Admixtures in Concreteのセレモニーの様子。
※表彰式の様子。長年の化学混和剤分野に携わった功績が讃えられ、名実ともに権威を帯びた瞬間。
Dr. Giorgio Ferrariってどんな人?
僕が尊敬する科学者は例えば東工大名誉教授の長瀧先生もそうだけどものごとをシンプルに切り取る。
わかりづらいことをわかりづらく論じない。
超高等で難解な概念を素人でもわかるように教えてくれる。
知識の未熟を咎めない。
同じレベルに寄り添って論じてくれる。
そして何よりも情熱を鼓舞してくれる。
若いやる気に可能性を見出してくれる。
Giorgio Ferrariさんはそんな尊敬する科学者の一人であり、
文系の僕が科学としての生コンの入り口に立つことを応援してくれた大恩ある人物。
僕にとって生コンの父親だ。
※発表のタイトル。The effect of the type of superplasticizer on the cHara Teri's tics of concrete for the Three Gorges dam on the Yangtze river.(中国の三峡ダム建設工事に関する発表)
共に開発したのは、Re-con ZEROという価値。
ジョルジオさんは常に現場主義。
試験室や作業場で材料を弄ってる時ほど嬉しそうな表情はない。
生コンやセメントに関するありとあらゆる実験、挑戦に今もひたむきだ。
改善とイノベーションは違う。
改善とは今ある機能を3〜5%効率化する。
そういった性質の取り組み。
イノベーションは根本を変える。
定義を変える。
3〜5とかではない。
30%とか50%のオーダーで効果を高める。
それがイノベーション。
ジョルジオさんと共に歩んできた歴史はそうしたことを肌で実感できるものだった。
残コン、スラッジの問題を少しだけ改善しましょう。
そんな発想はジョルジオさんにはなかった。
根本的に前提から覆す。
そんなアプローチ。
それが、Re-con ZEROと命名された技術体系。
リスクではなくチャンスになってしまう
残コンやスラッジの問題を少し改善するのではない。
それらリスクをチャンスに変えてしまう。
そんなアプローチ。
これは、残コンの分野に収まらない。
先日の長野GNNで示された技術は、フライアッシュや高炉スラグのデメリットをメリットに変えてしまうものだった。
(https://www.nr-mix.co.jp/new_nama/blog/world_trend_of_concrete_admixturesgnn.html)
ジョルジオさんのアプローチは目を見張るものがある。
僕なりに経験を積んできた今。
彼の本質が世界のアワード獲得と共に少しずつわかってきた。
すごい人だ。
https://www.nr-mix.co.jp/econ/blog/post_244.html
その研究テーマは生コン産業の廃棄物にとどまらない。
世界のゴミ焼却場を悩ませる課題についても応用されている。
今の僕があるのはジョルジオさんをはじめとしたすごい人たちと一緒にいた経験。
朱に交われば赤くなる。
寄らば大樹の陰。
寄り添ってきた大樹がこうして世界的にその功績を讃えられる。
世界だ。
コンクリート化学混和剤分野の世界一。
僕の父親が世界一になった瞬間。
興奮しないでいられるわけがない。
本当におめでとうございます。
ジョルジオさんと一緒にいることを心から誇りに思います。
11月の来日心待ちにしています。
11月24日第24回GNN技術発表会 in 横浜でジョルジオさんの発表が聞ける。
宮本充也