2019/10/08
【コンクリート診断案件が増加中、ニーズも上昇中、ネットワークは構築中】
300名以上が集まる大ホール。
正面スクリーンに映し出されるコンクリートに視線が集まる。
全員がその劣化や変状について知恵を絞りつつ、
筆音が空間に満ちあふれる。カリカリカリカリ...
「これは凍害とみて間違いないでしょう」
「この地域だと、塩害の懸念が強いですね」
「この傾向は、科学的腐食が原因かと思われます」
あちこち意見が飛び交う。
4年に1回の「コンクリート診断士」更新講習の模様。
一堂に会すると、こんなにいるんだぁ、と圧巻である。
2001年から発足したこの資格。
19年を経た現在、登録者数は全国で13330人。
登録情報によると、首都圏がやはり多い。
東京・神奈川・千葉・埼玉で約3割。
大阪・名古屋・福岡で約2割。
残り5割を、各道府県でバラつきながらも網羅する。
コンクリート構造物はあまねく全国に存在しているのはご存知の通り。
しかし各地の診断士普及率は、まだまだ充分な数ではないようだ。
その証拠に、静岡県の生コンポータルに、千葉県や京都府から相談が寄せられる。
都度、写真やヒアリングでの回答はするが、時には現地調査が必要になることも少なくない。
そんな時、
・日本各地の診断士に相談ができる。
・その診断士の仕事内容を知ることができる。
・実績があり信頼のおける診断士に調査を依頼できる。
そういったネットワークの構築を、現在 目指しているところ。
また、登録情報によると診断士登録者のうち、4人に1人はコンサルタント。
近年の傾向として、生コン従事者の診断士も増えてきたとのこと。
ぜひ、机上の診断士だけではなく、製造に直接関わっている診断士の活躍を期待したい。
ありがたいことに、診断案件の相談はコンスタントに増えている。
このネットワーク構築により、調査業務で首都圏に駆けつける回数を減らせるのが理想。
「コンクリート診断士」の知り合いを増やす。
もしくは知り合いに「コンクリート診断士」になってもらう。
案ずるよりも生むが易し...?
例年 診断士の合格率は15%前後を推移していて、主任技士の13%前後に比べ、合格率も若干高い。
受験を考えている皆さん
「技士」→「主任技士」→「診断士」と受験するよりも、
「技士」→「診断士」→「主任技士」と計画してみては如何でしょうか?
NR試験室 二見