2019/12/19
【おいしさの秘密は水にあり・単位水量試験】
即席めん、インスタントラーメン、袋ラーメン
呼び方は人によって色々異なるが、上手に調理をするコツは、「水の計量」にあるそうだ。
生コンも、上手に製造するコツは、「単位水量」にあり、その試験の方法も実際にある。
ただこの「単位水量試験」というのは、日常の現場代行試験では行っていない。
普段、行っている代行試験内容は、4つ。
「強度」「スランプ」「空気量」「塩化物含有量」(JIS A 5308による)
では何故、「単位水量試験」を行っていないのかというと、
「JISで規定されている訳ではない」から。
発注者から、「単位水量試験」を行ってください、と依頼がない限りは実施しない。
この「単位水量試験」、JISではないとなると、いったいどこが規定しているのか?
それは、「平成15年・国土交通省の通知」によるもの。
ざっくり要約すると、「1日のコンクリート打設が100m3以上の時には管理してね」ということ。
そんな「単位水量試験」の依頼が、発注者から寄せられた。その日は530m3の大量打設。
先の「通知」によると、試験頻度は、「午前1回、午後1回」または「100~150m3に1回」と規定されている。
となると、スランプ・エアなどを含めた代行試験を、全部で4回行うことになる。
早朝に打設を開始して、4回のフレッシュ試験。こりゃあ、一日中、張り付き決定。
はじめは、「単位水量試験は2回でいいよ」と言われていたところ、
前日になって、「4回やってください」との変更連絡が...
しかも、「供試体採取は1回に9本採ってほしい」とのこと。
9本×4回=36本。これだけの型枠を積んでいく必要もある。
さて、過酷な一日の前兆を感じつつ、
軽トラ2台にありったけの資材を積み込むのであった。
NR試験室 二見