2020/01/17
【生コンってホント、正直なイキモノなんだな】
「軟らかいと打ちやすいけど、ちょうど3ヶ月くらい経つとひびが入ったりするんだよ。
コンクリートって正直なもんだよね~」
打設開始までの待ち時間。
監督さんと、土木の固練りコンクリートの話になった。
「打ちやすいから<軟め軟め>ってよく言うじゃない。
でもやっぱり8cm辺りなんだよね、結果的に後々問題が起こらないのが」
スランプの許容は、指定値±2.5㎝。
8cm指定であれば、5.5㎝~10.5㎝までが許容となる。
実際、指定値の<真ん中~上限>で届いたとしても
<8cm>と<10.5cm>ではその違い、見た目にも現れる。
ひびが入った場合、まずどうするのか聞いてみると...
「割れた個所の記録とか記憶とか振り返ってみるんだよ」
「そうするとさ、やっぱり打設の途中にあったような気がするんだよ。
印象に残るくらい軟い生コンがさ」
「ただ記録を見ても、スランプは入っているし、
記憶に頼るとみんな都合のいい解釈しか出てこないからなぁ...」
製造と施工を橋渡ししつつ、適切な指示をするのも監督の役目。
ひび割れひとつとっても、監督の仕事は容易じゃない。
「ポンプ屋だって圧送しやすいから<軟く軟く>って言うだろ?
で実際、8cmよりも固くなると詰まるんだよなぁ...」
こういう話を耳にすると、つくづく思う。
<生コンってホント、正直なイキモノなんだな>
・現場の望み通りに製造・運搬するのも容易じゃない
・来たモノを上手に圧送・施工するのも容易じゃない
・それらを統合して監督するのも、また容易じゃない
「生コン」とは、やり甲斐のかたまりみたいなもの。
人とは違って正直なところが、せめてもの救いです!
NR試験室 二見