2020/02/21
【ローマは一日にして成らず、ブログも一日にして成らず・殺し文句】
「いつもブログ楽しみに見ています」(→!)
「すっごい参考になりますね」(→!!)
「そんな人、多いと思いますよ~」(→◎)
九州の生コンプラント関係者から、電話で問い合わせを頂いた。
この方、話している相手の持ち上げ方を心得ている。
まずはのっけからブログの読者だと明かされた。
加えて、「感想・誉める」から始まるところが素晴らしい!
「水中不分離コンについて、ブログに書いてたじゃないですか」
本題に入るのは、そこから。「お聞きしたいことがあるんですけど、よろしいですか?」
こういうアプローチをされると、無下にはできない。
もう、大抵のことは快く答えたくなってくるのが、人の心というもの。
問い合わせ内容は要約すると以下の通り。
・役所から「水中不分離コン」の見積もり依頼が来た。
・経験がないので、単価はどうやって決めたのかを知りたい。
・また、実際取り組むにあたり、具体的な注意事項などはあるか。
その場で返事はしたものの、不明な点もいくつかあった。
補足事項、改めて確認して分かったことなど、備忘録として以下に記す。
・水中不分離コンは、組合で価格が決められている。
・生コンのベース価格に、「水中不分離コン」の割り増しを加える。
・特殊混和剤、投入手間、人工などは全てこれに含まれている。
具体例でいうと、
・生コン単価を¥18,000とする
・呼び強度 33、スランプ21㎝であれば、+¥3,800 割増し
・水中不分離コンで、+¥20,000 割増し
18,000+3,800+20,000=¥41,800/m3
1立米当たりでこの価格となる。
また、呼び強度の決定根拠は、
「単位セメント量の下限値」
「単位水量の指定値」
「呼び強度の指定」など、発注により異なる場合が多いようだ。
つまりは、発注された段階でもう、
ほぼほぼ価格は自動的に決まる、ということ。
そして、忘れてはいけないのが、「配車効率」
「水中不分離コン」を積んだ車は、そう簡単には洗えない。
洗浄専用の混和剤を使っても、やはり時間がかかる。
その日は、もう別の配合は積まないと考える方が無難な選択。
また、発生した残コン処分料なども、前記の金額に含まれる。
単価は高くても、付帯する手間が少なくないのが「水中不分離コン」
発注数量が100m3などと多ければ、ありがたい。
しかし、予定数量が少量の場合、気を引き締めて取り組む必要がある。
ただそんな背景から、特殊コンの製造を断るプラントも少なくないのが事実。
「取り組むか否か?」そんな特殊コン一連の話題を含みながら、通話を終えた。
「ありがとうございま~す!」
快いお礼の言葉をいただいた訳であるが、それはこちらも同じこと。
ブログ更新をする身としては、こういう具体的な質問事項こそが宝!
ネタに困ることもないが、読者が知りたいことを書くのが本筋。
今後も、いろんな質問、お待ちしております!
重ねて、読んでいただいている皆さま、「ありがとうございま~す!」
NR試験室 二見