2020/03/20
【静岡】「守られ社会の適切な評価にさらされなかった子供はどんな大人になるだろう?」生コン産業・夜間出荷
アスファルトプラントに比べると夜間出荷に対応する生コンプラントは著しく少ない。求められているのなら、それに応えるのが産業の使命。「できない」のではなく「できるようにする」仕組みを考えることが重要。「夜の生コンせっせと配達しています!」
製造:長岡生コンクリート、施工:アイロード(https://www.iroad.co.jp/index.html)。
生コン産業の課題と夜間出荷の現実
社内メッセンジャーグループでの夜間出荷共有。
三島駅の緊急工事に生コンが必要とされる。
特にインフラ系は朝も夜もない。
求めに応じるのが産業の使命。
求めに応じ続けなければ社会はその存在を忘れてしまうのが真理。
試験にだって対応している。
安心・安全な生コンクリートは夜でも届けられる。
夜間生コンも「生コンでいいこと」。
求めに応じられないのでは「いいこと」とは言えない。
守り過ぎた子供がどうなるのか?産業も同じこと。
生コン産業のイメージ。
世間からどう思われているかに対して当事者である僕たちは意識しなければならない。
誰もが就職を夢見る業界ではないことに議論の余地はない。
合コンで「俺、生コン工場で働いてる」といってモテることにはなっていない。
世間からの認識はこの通りだ。
僕はこうなってしまった理由の1つに独占禁止法適応除外(カルテルOK)があると思っている。
建て付けは「スーパーゼネコンなど資本力の大きい会社に比して生コン工場は資本背景に乏しく守る必要がある」というものだが、世界中で日本だけだ。
その結果どんな生コン産業を生み出しただろうか。
規制、がんじがらめのルールでビジネスを閉鎖的で流動性の乏しいものにしてきた結果、生コン業界には今どんなことが起きているだろう。
反社会的な運用を目にしたり耳にしたりしたことがない?
この事実に僕たちは目を背けてはならない。
それは、生コンが守られ過ぎたことが一因にある。
とはいえ、成立している枠組みを否定するわけにはいかない。
否定ではなく、成立した経緯に対して理解をする立場が大切だ。
どうして、そうなっているのか。
そのことに対して無感動にならない。
課題意識を持って、どのような実践が必要かを探る。
夜間出荷もその一つ、市場と顧客に対して産業の透明性を高めることも大切
価格だけが評価ではない。
技術的に秀でることをあたかも「組合秩序を乱そうとする」と糾弾する向きがあるのは嘆かわしいことだ。
ある組合ではそうした秀でた存在を隠蔽する作用が働いている。
「市場と顧客にそうした存在を知られることはまずい」というわけだ。
この時代に統制を強める。
生コン産業以外の世間一般はどうなってる?
特定の全体構想が個別企業や個人の箸の上げ下げまで指示しているだろうか。
時代はますます自律分散型で自由な世界を志向している。
生コンポータルの立てた課題。
生コン産業の透明性を高める。
全国各地の(よくもわるくも)生コン工場のスペックを広く市場と顧客に開放する。
守られ社会の適切な評価にさらされなかった子供はどんな大人になるだろう?
生コン産業だって同じことだ。
夜間出荷1つとっても言える。
アスファルトプラントでは当たり前のことがマイノリティという現実。
こうしたスペックを市場と顧客に開放する。
あたかも検索エンジンのように。
産業の再生の鍵はITにある。
宮本充也