2020/09/29
「地方創生最後のチャンス?!」生コン屋さんのワーケーション誘致
生コンは地場産業だ。生コンプラントがハウルの動く城のように需要が盛んな地域を求めて旅することはできない。地面に根を下ろし、その場所の経済の礎を司る。「地域に経済がなかったら?」。僕たち生コン工場には主体者として地域に経済を生み出す使命がある。生コン屋さんのワーケーション誘致。
生コン屋さんこそ地元の魅力を知っている
(Wikipedia「ワーケーション」より引用)
昨日(2020/09/28)、金曜日、東京八重洲で飲み会の際に気づいた変化。
生コンに携わる友人たちとの飲み会が開かれた東京八重洲。
花の金曜日だ。
閑散としていた。
信じられないような光景だった。
コロナ禍。
リモートワーク。
ご近所さんや親戚などでも、大企業に特に勤める方々の中では「在宅勤務」がほぼ当たり前になっている。
それはほんの半年の間の出来事だ。
家から一歩も出ない。
出張三昧のこの僕とてコロナ禍ど真ん中の4月ごろは外に一歩も出ずベランダで仕事をしていた。
ZOOMやらSNSを駆使したワークスタイルが標準となってしまった。
毎日お昼ご飯は自分で作った札幌一番味噌ラーメン(卵入)と、夕飯は家族と食卓を囲む毎日。
中学に通い始めた息子も2ヶ月くらいほとんど一歩も外に出ていなかったようだ。
楽しみにしていた部活も始まらないため近所の公園で友人たちと自主的に練習していたようだが。
知人の娘さんはこの春晴れて志望していた早稲田大学に入学するも、今も授業はオンラインのみとなっており、「憧れのキャンパスライフ」とは程遠い毎日を過ごしている。
新歓コンパや友達や彼氏作りはいつやってくるのか。
これまで僕たちが当たり前に経験してきたことが見事になくなってしまっている。
常識が根底から覆される。
それが、今を生きている僕たちが直面している現実だ。
地場産業生コン工場にとっては実はチャンス?
つまり、職業(就職)も、教育も、コミュニティも、これまでの常識が覆されるのではないか。
「どこに住んでいるか」
「どこにいるか」
往時、「都落ち」という言葉があった。
「地元に戻っても働く先がない」
高校まで優秀な成績をあげた地元の才能のほとんどは首都圏の大学を志望し大企業を志向し地元に戻ってくることはない。
「行ったきり」
それが、これまでの現実であり常識。
中央集権で、縦割り・階層型の社会モデルでは辺境(地方)に富が循環しづらい構造となっていた。
コロナ禍。
人々は気づき始めている。
わざわざ満員電車に揺られて窮屈なコンクリートの箱に缶詰にされるために出勤する必要がない。
虫の音に微睡、陽の光と鳥の囀りに目を覚ます。
そんな生活と、仕事や教育、コミュニティとの両立。
経済人口=生コンの需要。
こうした方程式で操業される生コン工場にとって、コロナ禍は実はチャンスなのではないかと思い始めている。
なぜなら、今の時代は首都圏など都心(やその近隣地域)に住む必要性が希薄になっているからだ。
地元の魅力を最も知る生コン屋さん発「ワーケーション誘致」。
僕は地元伊豆が大好きだ。
愛している。
周囲を海に囲まれ、徒歩圏内に数百mクラスの丘がいくつもあり、平野のど真ん中には一級河川狩野川に恵まれ、遠景には霊峰富士、愛鷹山や箱根山、天城山を望める、温泉の街、伊豆の国市。
きっと、僕だけじゃない。
日本中の生コン工場に従事している人たちはその土地の魅力を語り出したら1日では足りないのではないか。
愛する郷土。
その礎を司る僕たちが、地方創生最期のチャンスとも言われるワーケーションを誘致する。
(https://techresidence.com/base)
全国でワーケーションスペースを展開するCEspaceの若泉さん(代表)をご紹介いただいた。
僕も所属する未来経営塾森本さんからのご縁だ。
未来経営塾に所属する今では70社に及ぶ先端企業に所属する職員の皆さんも含め、主に首都圏で仕事をされている多くの才能に向けたサービス。
「好きな場所」で「好きなこと」を。
同社の市場と顧客に提供できる価値だ。
何度も我が町に足を運んでその魅力に取り憑かれてしまった森本さんから、
「みつや、伊豆もきっと多くの人々を虜にするはずだからワーケーション誘致やってみない?」
ランニング中にぱっと湧いて出たアイディアだった。
地元金融機関や有力不動産事業者、伊豆の国市の首長である小野登志子市長へのアポイントなどが始まった。
地元に根を生やす生コンパーソンなら共感してくれるはずだ。
なんとか地元に新しい風を、循環を、生み出したい。
僕(そして僕と同じようなあなた)の住む街はとても素晴らしい。
その素晴らしい土地に1人でも多くのタレントに訪ねてもらいたい。
そこで地元の人々と自然な交流をしてほしい。
地元のことを愛してくれる人がきっと増えるはずだ。
「どこで働くか、どこに住むか」
はこれまでと違って自由になっていく。
そのことで、魅力ある我が町に多くの人々が訪ねたり暮らしたりすること。
そのことが、地方創生。
僕たち生コンの活躍のフィールドを広げることにつながる。
橋やビルが計画されて初めて必要とされる僕たち生コンはいつまでも後追い産業?
そんなことはない。
気持ち次第で、今の時代はどうにだって世界の景色を変えることができるはずだ。
「生コン屋さんのワーケーション誘致」
今後この取り組みはドキュメンタリーとして都度記録していきたいと思う。
そのことが、また別のとても素晴らしい地域で操業する生コン工場の参考になれば幸甚である。
宮本充也