長岡生コンクリート
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2015/11/04

「山奥の生コン屋」イタリア人がくれたもの

 根っからの田舎者といいましょうか、僕はもともと心のどこかでできないことは世の中にはない、と思っている節がありました。それはある程度世知がつき年 齢も重ねた今ではわかることなのですが、幼少期の人との接点があまりに限定されており、しかも見渡す限り山河であるため、行きたいところにふらふらいくこ とができかつ世間が狭かったからなんだな、と。

 学生の時分親しくしていた都会育ちの友人から「田舎者は底知れない得体のしれないことをするよね」などと言われたことがあったのですが、当時自分のこと を言われているとは気づかず「だよねー」と頷いていたものですが、今でこそその友人の意図がなんとなくわかるようになってきました。

 東京都内を歩いているときに子供たちの様子を見るに、すべてはコンクリートで厳正に仕切られたインフラストラクチャの中で数多くの技術に裏付けられた設 備できちんと誘導されている。それは知らず知らずのうちに「あなたの行く先はこちらなのだから」と刷り込まれているようなものです。すべては規格の中で語 られ家も道も学校もすべてすべてコンクリートで整備されています。ゲームの主人公はプログラムされた世界の中でしか活躍できないように、私たち現代人はフ レームの中にいるから底知れない得体のしれないとんでもないことをしづらいようになっている。だからこそ、安心・安全・安定を享受しています。これは人類 の営みが生み出した素晴らしい枠組みです。

 枠組み・フレームは私たちがものを考える上で絶対に必要なことです。それがないと視座がないのに視ようとしているようなもの。基礎がないのに柱を立てよ うとしているようなものだから、ある程度の成果が生まれたらそれをいったん固定化しフレームにしておかないと、その次にいけない。だから私たちは自然とフ レームを作り出し、そこでいったん安定を得ようとする。そして、フレームの中にいることに満足してしまいそのフレームを壊そうとする未知のもの(変化)を 極端に嫌おうとする。

  IMG_3058.JPGのサムネール画像

 今では当たり前のようにご一緒しておりますが、今来日しているGiorgio Ferrariさんはイタリア・ベニスに住んでいます。5年以上前はお互いまったく知りませんでした。私は当時Giorgioさんが生コン並びに科学混和 剤の大家だということをまったく知らず、恥もなく生コンとは何たるかをたどたどしい英語で説教チックに語り倒していました。今から考えれば顔から火が出る ほど阿呆な話ですが、田舎者の性分でずけずけと他人の懐に入り込んでいく。しかも、第一印象が非常に悪く嫌われていたとしてもそれに気づかない。それで も、やらないよりやったことで何かが残る。世間知らずで若さと情熱しか持たない私にこれまで多くの方々がそれを形にする「フレーム」を与えてくれました。 想いや情熱は技術と合わさって形になっていきました。多くの方に感謝しておりますが、中でもジョルジオ・フェラーリさんには最大級の感謝をささげたいと 思っています。

 世界中で水の次に流通している生コンのゴミを解決した私たちは、今また別のイノベーションを起こそうとしています。「想いのままの時間に固まってくれる 生コン」。技術的詳しい話は省きますが、生コンに携わるすべての人にとって当たり前だった「固まるまで待たなくてはならない」生コンの運命を変えようとし ています。イタリア人と僕と、そして同じような考え方を持っている仲間たちと。情熱は必ず形にします。

 

専務取締役 宮本充也

宮本 充也

主な著者
宮本充也

1級(舗装・造園・建築・土木)施工管理技士/コンクリート主任技士・診断士/砂利採取業務主任者/採石業務管理者

危険物取扱責任者(乙4)/毒物劇物取扱責任者/日本農業検定(1級)/エクステリアプランナー(2級)/運転免許証(大型・中型)

勉強中の資格:宅建士