2016/07/18
「人は良い製品を買わない」普遍のニーズをサービスに
「人は良い製品を買わない」
真理だなと思うことが多い。
また、これは営業経験からの感想だが、
「カタログを徹底的に読んでくださる人は買わない確率が高い」
というのもある。
だから、製品がいかに優れているか長々と説明させていただき、
ふんふんと実に深く納得いただけたとしても、
売れない。
営業経験がある方ならわかってくれるかな?
自分に置き換えてみて、
真夏日のSAエリアでものすごくのどが渇いていて、
トイレ休憩を済ませた後そこにアツアツの磯辺焼きが置いてあって、
・どれだけ効果的に宣伝されていても
・いかにその磯辺焼きが磯辺焼きの世界で一番おいしかたっとしても
・売り子さんがとても親切で磯辺焼きに命かけている人でも、
買わない。
「良い製品が売れる」
んではなくて、
「欲しい人がほしいものを買う」
だけ。
この真理に逆らってしまってはどれだけ、
・営業トークに磨きをかけても
・商品知識を頭に叩き込んでも
・心理学を学び人格を磨きこんでも
売れないものは売れない、となる。
ただ、
・生コン屋
・車屋
・喫茶店
・工務店
などを名乗って商売をしていると自然と
・生コンをほしい人
・車がほしい人
etc・・・が周囲に集まってきやすいため、
・商品知識
・人格
を磨きこむことがとても重要になってくる。
だから、××屋の営業マンは、商品知識と人格と営業トークを磨いていれば、
そこそこ売れるようになっていく。
一方、新規事業や新製品(○○という製品)を売ろうと思えば状況は俄然変わってくる。
「周りに○○がほしい人がいない」
なわけだから、
その3点が役に立たなくなる。
となると、「○○がほしい人」を探しに行かなければ当然まったく売れないことになる。
その○○の新規性が高ければ高いほどトライアルアンドエラーを多くこなさないとならない。
誰も通ったことのない道であればあるほど、新しい道を創るためにかかる時間と手間は増える。
だから、原始的な方法だけど、
「飛び込み営業」
は結構効果的な方法で、売れそうという仮説を立てた先に訪問してみて、要は
「欲しいですか?」
と聞いてみる。
繰り返し行うことによりその○○がほしいと思ってそうなイメージ(ペルソナ設定)が絞り込まれていく。
不思議なことだけれど、そのペルソナイメージはどの製品に関しても似てくる。
なぜか?
それは、
「そもそも○○は自分が興味関心をもって始めたサービス(商品)」
だから、
「○○に興味を持つ人は自分に似ている」
となる。
この作業(PDCA)を繰り返し繰り返し行っていると、だんだんわかってくるのが、
「自分が心底惚れ込んだ製品は、自分と同じような感覚の人に売れていく」
ということ。
これは全然スピリチュアルなこととかじゃなくて、
当社長岡生コンの場合、50年間地域の小規模の小口のお客様をお相手してきて、
いわば、あらかじめセットされているペルソナ設定がある。
だから、結果論だが、これまで「売れた」「売れなかった」製品の山を振り返ると、
「理由があって売れている(いない)」
ことが如実にわかる。
何度も何度も繰り返し繰り返し「売る」という行為を行っていると、
余りにも当たり前の常識的結論に到着してしまっていささかあきれる。
「なんでこんなに遠回りをしてきたのだろう」
と。
・自分が心底惚れ込んでいて(熱意をもって)
・自分の強みを生かせる(できる)
セールスという領域に関していえば、上記2点を磨きこんでいくべきだし、
中でも自分に似たような「欲しい人」にいかに出会うか(=マーケティング)
に関していえば、取扱い製品全部に関して共通のテーマとなる。
その意味で情報戦略が重要となってくる。
下手な鉄砲弾をあちこちにまき散らして、
本当に必要としている人に届かないのはどれだけ不幸なことか。
「効果的に必要としている人のもとに届く」方法。
結構あるのが、
「あ~、2週間前にきてくれたら買ってたのに」
ってやつ。
いつ・どこで・だれに・なにを・どうやって・なぜ
を超越するのも、ITの強み。
「欲しい人に欲しいものを欲しい時に」
提供するサービスがようやくスタートします。
もう、つまらない営業トークは聞かせません。
そんなものに時間を割かないで、もっと人間的交流に時間を割きたいです。
たった一度の人生で出会えた大切な皆さんと過ごす時間だから。
宮本充也
