2016/09/05
「生コン若手の台頭」静岡県生コン事情
僕は生コン産業しか知らないけれど他にもあるだろうか?
「○○連合会」
みたいな同業者が集まる業界利益団体。
生コン産業にも、全生連→ZENNAMAという組織があって、
本部を東京に置き、
各地区本部(たとえば静岡は中部地区本部)があり、
各地区工業組合があって、
その下に各地区の協組(例えば静岡県東部)があり、
その下に僕の工場のように、長岡生コンクリート、
みたいな感じで位置している(5層)。
今日は静岡市で開催されている「静岡県生コン工組の総務委員会」に参加している。
僕がこうした生コン組合関係の会合に参加し始めたのは20代前半のころ。
当時の年齢でこうした会合に参加するのは激レアで、どこへ行っても、
「若いねえ」
と言われていたことを思い出す。
まるでまだ生まれたばかりの赤ん坊を見るように。
闖入者を好奇の目で見るような。
年輩者に実力や発言権があるのは仕方ない。
それだけトライアルアンドエラーを繰り返しているのだから当然。
それにしても、生コン産業は非常に長寿業界。
生コン業では50代はまだ若手と呼ばれる。
「あそこにいたっけじゃんあのわかいし、何て名前だっけ?(静岡の方言)」
が、50代だったりするのがざらである。
ただ、このところそんな生コン産業にも変化が起き始めている。
中でも極端な地域が静岡県にある。
「浜松市」や「掛川市」の生コン協組がそれだ。
以前この地域は「静岡西部協組」と呼びならわされていた。
ただ、非常に閉鎖的な協組活動が長年運用されてきて、
加盟工場の満足がなかなか得られることがなかった。
僕が生コン工場に入職したころからそんなだったから20年近い停滞だと思う。
そんな当該地区に今にわかに光が差している。
一つは、静岡西部協組の理事長人事に見ることができる。
なんと30代前半の若者が歴史ある生コン協組のリーダーに立った。
堀内さんは「これ以上ひどいことにはならない」と背水の陣で協組世直しに日々励んでいる。
60代以上の人たちがそれぞれの思惑で膠着していた環境にとっては光である。
そして皮肉なことにもう一つの光は、
中東遠生コン協組の設立
停滞感を払拭するために静岡西部協組内の6工場が新しい協組を設立した。
そのリーダー岩崎さんもなんと40代。
・停滞を内部から是正しよう
・停滞を脱却しよう
どちらも若手であることがとても興味深い。
そしてその二人はいずれも未来の輝かしい生コン産業を目指して努力している。
すべての産業に再新再生(リニューアル)が必要になる。
生コン産業ももう少しで70年、人間でいえば古希を迎えることになる。
永遠に不滅な産業であるためにも、
それぞれの世代が役割を自覚することが求められる。
年輩の方の知恵や経験は健全な若い執行者によって形にされるべき。
このところの工業組合やZENNAMAの会合を眺めると、
少しずつ新陳代謝がスピードを増していることを感じる。
昔いたような要職にしがみついているような年輩の方々が鳴りを潜め、
堀内さんや岩崎さんのような方々が台頭しはじめている。
(そんな二人が隣同士という激レア写真をぱしゃり)
これからこの業界を維持し地域社会のインフラを供給するのはやっぱり次世代。
静岡県だけじゃなく、こうした若手の台頭はきっとさらに拡大して日本の生コンを変えていくだろう。
僕もそんな若手(普通の業界なら若手とは言われないかもしれないけど)の一人として、
乗り遅れることなく時代をリードしていきたいと思う。
宮本充也