2016/10/28
「コンクリートから人へ」埋もれるな、弾け跳べ。
全産業にいえることだけど、
建設産業も御多聞にもれず変化の只中にある。
これまで、中央集権型の建設産業が我が国のインフラ整備をリードしてきた。
高度に成長する経済環境においては、
そのあり方が必要とされていたから。
それに倣って、コンクリート産業も産業構造を整えて、
今の形がある。
縦割り・縦型の産業構造は非常に合理的で、
若い才能は、つまり、頂点を目指すべく、
努力をすればよかった。
頂点には才能をいかんなく発揮できる場所がある。
そう信じて、目を輝かせて自分を磨いていればよかった。
高度経済成長が終わり、
長引く建設不況を潜り、
人口半減という将来に向けて走っている現代。
建設産業はそのあり方を変える。
「新しい合理的な形の模索」
僕たちは今や当事者となっている。
膨大なコンクリートストック(インフラ)の維持管理に焦点が移り、
地方や小規模あるいは産業ピラミッドの底辺に位置する存在にとって、
これまでのようにただただリードされていればよかった時代は終焉を告げる。
自分たちが当事者としてその技術力をいかんなく発揮する素晴らしい時代。
これまで、ピラミッドの頂点を目指して、
いろいろな理由やしがらみで夢をあきらめ、
中央から地方に戻った多くの才能。
これまでの産業構造では、それはレースからの離脱を意味していた。
才能を掘り起こすエコシステムとしての産業構造は、
頂点に光を当てる一方、リタイア組に濃い影を落としてきた。
そして、そんな存在に、またぞろ光が当てられる時代の到来。
僕は2020というきっかけをそのようにポジティブにとらえている。
地域や枠組みに押さえつけられていた素晴らしい才能→技術者や経営者
こうしたリソースが現代求められていると言える。
全国に散在する膨大なコンクリーとストックや、
より小規模・多様化する建設技術。
この担い手は中央集権ではなく、地方分権の文脈にある。
これまで埋もれていた才能は、今再び活躍の場所を与えられ、
我が国の再成長の原動力になろうとしている。
来月11月18日に予定されている、
日本コンクリート技術社(https://www.jc-tech.co.jp/html/congi-kouryuu_top.html)との共同技術セミナーは、
上記の文脈で開催される。
・GNN第5回技術発表会
共同挨拶には、コンクリート工学のボス、
長瀧重義先生にご登壇いただき、
(言わずと知れた東京工業大学名誉教授)
そんな才能への熱き激励がある。
更に、サプライズゲストとしては、あの、
「コンクリートから人へ」
というプロパガンダに関する重要人物が駆けつける、
かもしれない(サプライズなんであんま言えない)。
これまでもそうだったのかもしれないけれど、
これからの時代もきっと「待ってれば誰かがやってくれる」なんてことはない。
自分が動くしかない。
動けば自分が変わり、自分が変われば環境や社会が変わっていく。
2020を見据えた今、
「埋もれるな、弾け跳べ。」
新しい時代の建設産業・コンクリート業界を作るのは、
当事者としての意識を持った、目の死んでいない技術者や経営者だ。
宮本充也