長岡生コンクリート
ポータルサイト生コンでは随時生コンに関連する情報を生コンブログに載せて発信いたします。
その他、運営会社長岡生コンクリートからのお知らせなど、生コンブログをよろしくお願いします!

2016/11/06

タグ: , , , , , , , , , ,

「業界団体の嘘」電子化・できません

「業界団体の嘘」電子化・できません

※本コラムは建設応援マガジン(インターウェーブ)に寄稿したものです


サービス業的な観点から言うと、

「できません」

はあまり好まれない。

結果的に無理なのかもしれないけれど、

のっけから、

「できません」

ていわれるとムカつかないだろうか。


それと同じことは、ものづくりの現場である建設業でも同じだと信じている。

よく知られているように、我が国建設行政においては、

I-Construction

がかまびすしい。

土工事なんかは進んでいて、

MC→Machine Controlによる工事の合理化が話題になっている。

3次元測量やドローンの利用もそうした文脈に沿うものだと思う。


同じく重要な工事である、コンクリート工事ではどうなのか?

聞いた話なので真偽のほどは定かではないが(本当は定かだけどこのように書く)、

建設行政サイドから生コン業界に対して、

「納品の合理化や伝票や配合計画書などの電子化」

について当然打診があるはずだろうけれど、

生コン業界側の答えは、

「できません」

だったそうだ。


おそらく建設行政側の希望は、

伝票などの証憑類の電子納品による合理化

を示唆しているのだろうけれど、

すぐに不可能の回答があったそうだ。

建設従事者ならよくご存じのおなじみ生コン納品伝票。

呼び強度やJISマークや計量値など様々な情報が記載されている、

納品伝票

dennpyou.gif

生コン業界サイドの回答は「電子化不可能」だったそうだが、

僕、長岡間コンクリート宮本充也の答えは、

「できます」

である。

これはどうしたことなのだろうか?


建設行政がどこの機関で、生コン業界がどこの機関か定かではないが(本当は定か、かも)、

「伝票の電子化はできません」

と言い放ったらしい。

生コン従事者でシステムに関して多少の知識があればお分かりの通り、

伝票のデータはパソコンの中に普通にあって、

印字できるということは、それは別の様式として記録を出力することは可能。

素人でもこたえられる程度のことなのに、

よくもずけずけと生コン業界を代表してそんなウソを言えたものだ。

本気でできないと思っていたとしても良く調べてから答えてもらいたいものだ。


一方、産業構造の変化ということもできる。

これまで確かに国家を頂点に据えた産業構造は縦割りピラミッド型で、

頂点はその下のレイヤーの代表機関からしか情報を吸い上げることができなかった。

(※本来できたとしても公には認められるものではなかった)

だから、業界団体という存在が非常に大きな力を持っていた。

ただ、現代はどうか?

IT革命により情報の流動性が加速度的に高まり、

既存業界団体を経由せずとも信憑性の高い情報を入手することが可能となる。

だから、

「伝票の電子化ができないなんてことがすぐにうそ」

ってことを、建設行政サイドだってすぐに見抜ける、

ということになる。

(それ以上のことをぺらぺらと建設行政サイドに説明してきた青年がいたとかいないとか)


業界団体というものがよく打ち出している、

「業界の地位向上」

という文言、なんとなくいいこと言ってるように思えるけれど、

「顧客・社会への価値創造」

があって、ようやく、「業界の地位向上」が果たされることを忘れてはならない。

その意味で、行政が求めているI-Constructionのコンクリート工事における入口、

「伝票の電子化」

に関してだって、

「できるかどうかわからないけど、調べてできるように頑張ります」

というのが筋じゃなかろうか?

一体、何を隠そうとしているのだろう?

「地位向上」

と、

「不正の隠ぺい」

は同義語ではないはずだが。


業界団体がそうなら、一個人・一法人としては、

「できます」

という姿勢を貫く他ない。

正論を言えなくなる世の中は子供たちに夢を見せることができない。

嘘を言う大人ばかりになるなら、この社会に未来はない。

本当のことを正々堂々と言い切れる大人が間違っているわけがない。


たしかに、

「FAXか電話が連絡手段です。ネット環境ありません。スマホ?」

といったような生コン工場もあるにはあるから、

そうした製造業者が不当に追い込まれることになってはならない。

ただし、技術的に可能であるならば、

それを指向することが本来の技術が向かうべき方向ではないか?


僕たちものづくりの現場にいる人たちの想いは、

「いいものをつくりたい」

という一心。

それを曲げてはならない。

土工の次は、

「生コンクリートのI-Construction」

それを果たすのは、腐った業界団体ではなくて、

僕たち志の高い生コン工場の群れだ。


宮本充也


※GNN元気な生コンネットワーク

https://genki-namakon.net/

宮本 充也

主な著者
宮本充也

1級(舗装・造園・建築・土木)施工管理技士/コンクリート主任技士・診断士/砂利採取業務主任者/採石業務管理者

危険物取扱責任者(乙4)/毒物劇物取扱責任者/日本農業検定(1級)/エクステリアプランナー(2級)/運転免許証(大型・中型)

勉強中の資格:宅建士