2016/11/14
「やっぱり人は自分のためにしか働けない」
僕自身があまのじゃくで、あまり素直に人の意見に従おうとしないのだとしたら、
僕と同じかそれ以上の人たちが、僕の意見に従うとは到底思えない。
当社長岡生コンの30歳にしてすでに古参(見た目も)、
小松英樹
は、僕と同じかそれ以上に、人の意見に簡単に従わない。
自分がきちんと納得した上でじゃないと動けない。
そういったキャラクター。
賛否両論別れると思う。
究極の選択といっていい。
1.「何事も従順に従う職員だけど、責任は社長とってください」→従業員
2.「簡単にYESと言わないけど、自らの行動には責任持ちます」→主業員
パッと見、従業員の方がきっとかわいがられる。
先輩に食事に誘われようものなら、
・「はい」か「YES」しか答えません
・何食べても「まじうまいっすね、感動っす」
・アルコールの一気飲みは挨拶がわり
・顔に落書きされても笑いながら「やめてくださいよぉ」と応じる
なんとかわいい後輩なんだ。
(※当社はこうしたことは一切やってません)
ただ、冷静に考えてみると、
「上司の言う通りにことを進める」
ということは、責任を上司に差し出すことと同意。
恭順な笑顔の向こう側では、
「あなたの指示なんですから、責任は一切とりませんよ」
という明確な意思表示が潜んでいる。
2人以上いると、それは組織となる。
組織の命題は「生産性をより向上させる」こと。
経営者なんかを十年以上やっていると感じることだが、
「やっぱり人は自分のためにしか働けない」
ってこと。
つまり、従業員は、
「自らの主体性(≒時間)を売ってるんだから、お金くださいね」
となるわけだから、時間以上をリソースとして組織に差し出すつもりなどさらさらない。
つまり、そんな会社の生産性は、
「社長や経営者の器以上にはなりようがない」
ということになる。
一方、主業員だらけの組織が仮に成り立ったとしたら。
つまり、自分の頭で考えてより生産性を高めようとする個人だらけの組織。
これは、社長や経営者の器を飛び越えて成長していくことだろう。
やっぱ、楽しいことに人は熱中してしまうものだからだ。
つまらない仕事に対して、やる気だそうって方が無理。
そんな気持ちからここ数年社内ベンチャー制度というのを考えている。
その構築を、
小松英樹
に依頼し、彼は喜々として応じてくれた。
「そりゃあ、楽しいことしてお金もらえるんだから、こんなにいいことないっしょ」
である。
この発想は否定してはならないと僕は思う。
世のなかには好きなことに夢中になって普通の人より沢山稼いでる人が大勢いる。
「どうせ、無理」
と思ってしまう発想の方が僕は問題があると思う。
「仕事はつまらない」
そんなのは洗脳だって。
確かに理屈の通り、好きなことやってりゃ簡単に成果が上がるほど、
現実社会ってのは甘いものでは当然ない。
夢は描いているときが一番楽しいのであって、
達成しようと現実に着地した瞬間に地獄が待っている。
だけど、
・自分が決めて乗り出した道のり
・他人が敷いたレールを走る道のり
どちらが遣り甲斐があって、
本人にも組織にも実りがあるかは自明だろう。
幸か不幸か、経営者になれば、こうした感覚は自然と身につく。
けれど、長いこと従業員をしてしまうと、いつの間にか組織の常識に埋もれる。
主体性という大切な武器をいつの間にか失ってしまうのだ。
当社長岡生コンの試み、
社内ベンチャー。
組織のリーダーやマネジャーの義務は、
組織にいる一人ひとりに輝く可能性を提供すること。
努力をするきっかけを与えること。
そういった意味で、この取り組みに可能性を感じている。
主体性を持った個人だらけの中小企業→生コン工場は、
とても素晴らしいに決まっている。
日本を変えてしまうくらいに。
宮本充也