2020/02/26
【教育には伸びしろを、供試体には縮みしろを・TP上面仕上げ】
「これ、ぴっちり仕上げないの?」
「なんかモコモコしてるけど」
「これで、いいの?」
現場代行試験。時には設計屋さんが立ち会う。
供試体上面。仕上げ状態についての問いをいただいた。
普段、現場で立ち合うのは監督の仕事。
設計担当の先生が、毎回来ることは、ほぼない。
物珍しさからか、来られる度に質問を受ける。
今回もご多聞にもれず、素朴な疑問をいただいた。
「これはですね、盛り上げておかないと結果的に困るんですよ」
「この後、時間と共に骨材が沈んでいって、水が浮いてきます」
「その沈み分も予測して、あらかじめ上乗せしておくんですよ」
「へぇ~、そうなんだぁ」妙に感心する設計担当。
現場での当たり前も、デスクに常駐している人には新鮮に映る様子。
いやでもね...
設計屋さんは、まだ合点をしていない。
「この間、講習で教わったんですけどぉ」
「供試体の平滑度によって強度にもバラつきが出るって」
「だからしっかりと平らに仕上げることが大事だって言っていました」
なるほど、なるほど。さすが設計屋さんの受ける講習。(施工管理の講習か?)
具体的で細かい!(けれど、そんな細部にまで気を遣って本筋の方は大丈夫?)
さて、返答する前にひと呼吸。「JISではですね...」
「供試体上面の仕上げについて、3つのパターンを規定しているんですよ。それが、」
・キャッピング
・研磨
・アンボンドキャッピング
「でもこんな話、興味あります?」
専門的な話になると、ついつい必要以上に語ってしまうのが専門家の悪いクセ。
しっかりと相手の同意を取ってから説明に移ることが望ましい。
「はい!興味あります。聞きたいです」(同意をゲット!)
それはですね...(つづく、かも)
NR試験室 二見