2023/09/01
【最強】「20年以上残コンの《造粒》に携わってきた宮本さんが《告白》します」【高炉スラグ微粉末】
灯台下暗し。20年以上携わってきた残コン造粒に最も効果を発揮するマテリアルはSCMs(今回は高炉スラグ微粉末で実験)だった。考えてみると、当然のことで、ブレーン値が大きければ大きいほどそれだけ脱水(造粒)効果を発揮し、潜在水硬性やポゾラン反応で粒状骨材としての性能は向上する。さらに、上澄水散水養生との組み合わせで...、広がる無限の可能性。
【高炉スラグ微粉末】が最もスゴイ造粒材
高炉スラグ微粉末を「セメドロン」として残コン造粒してみた
こちら、スランプ19.5cmの生コンを「残コン」と見立てて、これに「造粒材」として「高炉スラグ微粉末」を加えて改質する実験を行う。
高炉スラグ微粉末で造粒できちゃった
ほら、パラパラ。やっぱりね。そんでもって、翌日もっとすごいことが明らかになる。
高炉スラグ微粉末で造粒翌日の様子
見事に、れっきとした粒状骨材の完成。「重い、なんか、重い。伝わってますか。重いです」(白石建設武南さん)。ここでチャットを固唾を飲んで見守っていた関係者らは気づいた。「最強の造粒材(高炉スラグ微粉末)名付けて《セメドロン》爆誕だ」と。
セメドロンは「残コナ」そして「高炉スラグ微粉末」
元々無機系造粒材として「残コナ」(スラッジケーキから得られた粉体)をセルドロンの兄弟プロダクト「セメドロン」としていたが、今回の実験結果を受けて、「高炉スラグ微粉末」も「セメドロン」を名乗れるということがわかった。そして、むしろ、高炉スラグ微粉末の方が相応しいということがわかった。
造粒にかかる費用はお値打ち「1200〜1500円/m3」
白石建設武南さんらによれば、1m3の残コンを改質・造粒するのに必要な高炉スラグ微粉末の量はおよそ120〜150kg。さらに、高炉スラグ微粉末のkg単価を仮に10円と設定した場合、費用は1200円〜1500円/m3。つまり、セルドロンほか、既往の改質材よりも安い水準であることがわかる。今後残コンstでは「残コナ」「高炉スラグ微粉末」、あるいは「フライアッシュ」などを造粒材「セメドロン」として採用する方針を決めた。およそ、この動きは今後万博に実装されるロスコンstにも反映されることだろう。(業界筋)
関連記事:「有機系造粒材【セルドロン】の兄弟製品として《完全無機》《残コン由来》造粒材【セメドロン】爆誕」
しかも骨材としての性能が改善
また、現地にいる白石建設武南さんのコメント、「重い、なんか、重い。伝わってますか。重いです」から推察されるように、細粒分・微粒分の少ない良質な骨材が得られるのも高炉スラグ微粉末での造粒の特徴。灯台下暗しってのまさにこういうことなのだろう。いつも使ってたSCMsがまさか造粒材として活躍するなんて、「やってみる」こと以外に到達する方法はない。
残コン造粒アップデート!
既往の有機系(高分子、セルロース)造粒材に比べて無機系(高炉スラグ微粉末)による粒状骨材は密度、吸水率いずれも改善されている。こちらに、上澄水散水養生を施せばさらに性能改善とついでに発生する炭酸カルシウム(CCUS)が得られることになる。
関連記事:「炭酸カルシウム粉体の製造方法」(230-7044) 出願番号:特願2023-122422 出願日:令和5年7月27日
「コンクリートをもっと身近に」
いやはや、それにしても、今朝も早朝からかっ飛ばしました。このあと、SNS共有や筋トレ、ピアノの練習、シャワーを浴びてから、散歩の道すがらにチャットしながら自己啓発って感じです。krで週1でピアノバー的なことができたら、それこそ夢実現って感じで嬉しいです!
オワッコーン‼︎
長年この分野に携わってきた宮本さんがそうおっしゃるのなら間違いなくそうなんでしょうね。造粒材って奥が深いですー。。
作者・宮本充也